ばんっ!
扉が 乱暴に開かれた
静月 シズク
私がその先に見た光景は
敦
鏡花
とある吸血鬼が瞳を血液のように赤黒く染め
とある少女から血を吸っていた
その少女は 既に気絶していて 顔が真っ青になっている
おそらく「貧血」だ
国木田
国木田さんが奥歯を噛み締め 拳に力をこめる
国木田
その声に気づいた飢餓状態の吸血鬼が顔をあげ 鋭い目線で国木田さんを見詰め返す
太宰
太宰
顎に指をのせ何かを考えているような様子を 見せる彼が国木田さんに問う
国木田
静月 シズク
私が 彼らに聴くと 二人は微かに首を縦に振りながら説明してくれた
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
国木田
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
国木田
静月 シズク
話すべきか否か……
私は拳に力を入れ 持っていた鞄から折り畳みナイフを出した
国木田
その行動を見て国木田さんは 目を見開いており 太宰さんは 目を少しだけ細めていた
そして取り出した折り畳みナイフで自分の手首を切り
切り傷から どろっと出てきた血液が蝶の形に変形した
太宰
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
国木田
静月 シズク
静月 シズク
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
_蝶達を操る事が出来ると言っても 下手して操作を誤ってしまえば あの少女にも危害が加わってしまう
太宰
静月 シズク
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
太宰
敦
『ふわっ』
敦
彼の頭上を 怪しい光を放ちながら浮遊する 一匹の蝶が"鉄の香り"を放った
敦
すると 彼は、少女を離し その蝶を追い掛けた
静月 シズク
静月が、冷淡な口調で呟くと
敦
いつの間にか一匹の蝶が、縄に形を変え 彼を拘束していた
国木田
静月 シズク
静月 シズク
静月は、静かで力強い歩みを進め
「貧血」状態の少女の元へと近付いた
そして
少女の顔に塗られていたファンデーションを指先で拭き取り
太宰達に向けて、言葉を放った
静月 シズク
国木田
太宰
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
国木田
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
太宰
静月 シズク
静月 シズク
国木田
国木田
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
国木田
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
彼女が少女の首に触れ
脈を測る
静月 シズク
太宰
国木田
静月 シズク
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
湖の底のように静かな部屋に
その言葉が強く明白に響き渡った
太宰
太宰
静月 シズク
静月 シズク
彼女が右手の指と指を擦り合わせると
乾いた音が辺りに響き渡り
少年を拘束していた縄が泡のように消えた
少年は、拘束が消えるとすぐさま
少女の傍に駆け寄り 部屋の微かな照明に照らされた
敦
少女は 微かな照明の光を静かに眺めながら
少年の方へと視線だけを動かし 軽く微笑んだ
鏡花
静月 シズク
鏡花
私は鞄から絆創膏を取り出し
牙の跡が遺る彼女の首元に貼った
鏡花
彼女は驚いた表情で、呟くように言った
静月 シズク
静月 シズク
鏡花
静月 シズク
鏡花
静月 シズク
鏡花
静月 シズク
私は無意識に胸を撫で下ろした
国木田
敦
静月 シズク
敦
静月 シズク
一瞬だけ、息をすることを忘れた
そして深呼吸してから口を開いた
静月 シズク
敦
静月 シズク
敦
鏡花
太宰
国木田
静月 シズク
部屋の温度が十度程下がった気がした
その重々しい空気の中 私は言葉を続けた
静月 シズク
静月 シズク
静月 シズク
不意に肩に温かみを感じた
ばっ と、後ろを振り向くと そこには_
国木田
福沢
次回
乱歩
乱歩
乱歩
静月 シズク
第四話 表裏一体
コメント
1件
文スト好きだから、めちゃくちゃいい! 続き楽しみにしてます!