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コメント
2件
ここまで一気見させていただきました、泣きそうですというか泣きました少ないかもですが♡500押させていただきました
rara🎼
nmmn注意⚠️ 緑様虐められ注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️
rara🎼
rara🎼
rara🎼
保健室に差し込む光は、今日も柔らかかった。
すちは毎朝、少しだけ緊張しながら扉を開けてくれる。
らん
その言葉だけで、胸の奥の不安をそっと押しのけてくれる気がしていた。
らん
らん
らんは白衣のまま、机に資料を並べていた。
黒板代わりのホワイトボードには、印刷されたプリントがいくつか貼られていた。
消化系の図、胃や腸の仕組み、唾液に含まれる酵素の働き__高校二年生の生物範囲だ。
らん
らんはそう言って、プリントに描かれたイラストを一枚ずつ見せていった。
食道から胃、小腸、大腸へと進むフロー。
それぞれの働きを丁寧に説明する声は、医学的な知識に裏打ちされていて、分かりやすく、穏やかだった。
らん
すち
らん
らん
らん
すち
らん
らん
らん
らん
らんは“教える”というより“分かち合う”ように語る。
その語り口に、すちは自然と頷いていた。
らん
らん
すち
らん
らん
すち
らん
らん
らん
そう言って、らんは笑った。
チャイムが鳴るまでの時間、ノートに書かれた小さな字のひとつひとつを、一緒に確認しながら授業は進んでいった。
やがて時間が来て、らんが片付けを始めたころ、すちはふと訊ねた。
すち
らん
らん
らん
らん
らん
らん
らんの言葉に、すちはまた胸の奥が静かに熱くなるのを感じていた。
その頃、別の場所__すちのいない教室では、昼休みが始まっていた。
いじめっ子
いじめっ子
いじめっ子
いじめっ子
くすくすと笑い声が交錯する。
教師が通り掛かっても、誰も止めない。
黒板の端には、まだ消されていない落書き。
机の上にあった花瓶も、いつの間にか撤去され、誰もそのことには触れない。
そこにあるのは、“忘れたフリ”と“加害の軽視”。
透明な壁が、すちを守るどころか、隔てている。
いるま
午後の時間、らんが入れ替わるように、いるまがやって来た。
今日は選択式の小論文の練習。
テーマは「生きることは何か」。
いるま
いるまはそう言いながら、ノートを一ページ開いた。
いるま
いるま
すち
いるま
いるま
いるま
いるま
すち
いるまはそれ以上何も言わなかったけど、手元のペンを止めずに、黙々と小論文の構成案を練ってくれた。
チャイムがなるまでの静かな時間。
保健室という小さな世界で、たしかに“対話”が生まれていた。
放課後。
すちはスケッチブックを広げ、机に向かって何かを描いていた。
保健室の窓辺に差し込む陽の光と、紙の上に落ちる影。
いつしかそれは、今日らんが説明していた“胃の断面図”になっていた。
らん
背後から声をかけてきたのは、らんだった。
すち
すち
らん
らん
すちは、少しだけ照れたように笑った。
すち
らん
保健室の午後は、少しずつ、すちに“自分を肯定する時間”を与えてくれていた。
たとえ、教室のどこかで誰かが笑っていても。
“透明な壁”のこちら側で、確かに彼は、生きていた。
第4話・了
rara🎼
rara🎼
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡50
rara🎼
rara🎼