TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
ずっとそこにいる、君

一覧ページ

「ずっとそこにいる、君」のメインビジュアル

ずっとそこにいる、君

2 - ずっとそこにいる、君

♥

1

2020年02月15日

シェアするシェアする
報告する

お、今日こそ俺の方が早かったな?

またある日の屋上。 ある日じゃないな、私が落ちて1ヶ月と4日。死後35日目の屋上だ。 まるで先回りしてた、と言いたげな彼だけどそんなことはない。

沙希

そんなわけないでしょ。私はずっとここにいるんだから

ずるい言い訳だなぁ

沙希

いい訳じゃなくて本当だし

さきちゃんがそう言うならいいけどさぁ。そういうとこ直さないとこの先苦労するぞ

沙希

先とかないし。それとも来世の話?

いやいや、頑張ることに価値があるんじゃよ

沙希

キャラ統一しなよ・・・

なんてくだらない会話だろう。 用事なんてない。毎日こうやって話すだけ。 彼には授業があるから、放課後だけだけど。

やっぱりたまにはカフェでお茶とか飲みたいよね

沙希

写真撮ったり?

俺めちゃくちゃ得意なんだよ、写真

沙希

え、初めて聞いた。写真見せてよ

おーちょっと待ってろ

彼は横に乱雑に放り投げられた使い古しのカバンの中を漁り出す。しばらくそうしていたものの、目当てのものは見つからなかったのか大袈裟に肩を竦めて見せた。

携帯ないんだったわ

沙希

また忘れたの?鳴らしてみようか

いいよ、母さんとかが家でとったら・・・その、まずいだろ

沙希

あ、確かに・・・律のお母さんと会ったことないしね。お付き合いさせていただいてます・・・みたいな?

うわ、恥ずかしいし家帰れねぇわ

沙希

なにそれひどいなぁ。まぁ、かけられないけど電話もうないし

そんなこと言ってないで帰れよー

沙希

こっから動けないってば。それとも律は私に消えて欲しいの?

いやいて欲しいけど

沙希

・・・もう。ほら、そろそろ帰りなよ

はいはい

そしてまた、私は暗闇に消える律を見送る。 また明日も、律は来てくれるかな。

ずっとそこにいる、君

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚