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やってきた男を保護している部屋に向かう途中、クロエはその男について話した。
クロエ
五十嵐大呉
クロエは頷く。しかし、あまり嬉しそうには見えない。それもそのはず、大呉がここに来れたのは国が死力を尽くして十数年に一度の魔法で召喚したためだ。何の前触れもなくやってきた男なんて完全にイレギュラーだ。しかし、クロエはそれ以外にもその男に不審な様子を感じとったらしい。
クロエ
五十嵐大呉
クロエ
ドアを開けると、ベットに横たわる人物がいた。目を閉じて、掛け布団の下で静かに眠っている。 大吾が彼に対して初めに思ったのは本当に男であるかという疑問だ。なぜそう思ったか分からない。目の前の彼の実在性が揺らいでいるような。性別を超えた人間であるかも不確かな超常的な存在のようだった。久しぶりに男を見たからそんな変な印象を受けるのだろうと、不可解な考えを大呉は振り払う。
クロエ
五十嵐大呉
クロエ
五十嵐大呉
さすがのクロエもこの世界では神様同然の大呉の言うことには逆らえない。その部屋を任されていた侍女も連れて渋々退出した。
五十嵐大呉
改めて彼を観察する。この世界から浮いた存在であることは明らかであった。歳は大呉よりも若い。二十代前半くらいだろうか。日本人らしいすっきりとした顔立ちをしていて現代の服を着ている。よく見るとその衣服の袖は左右で色が違い右が緑色、左が赤色になっている。
五十嵐大呉
肩を揺さぶる。するとまぶたが開き眼の色が見えた。紺色の目をぱちぱちしながら、体を起こす。あまり状況を理解できていないのか呆然と大呉の顔を見ている。
りょうぼー
五十嵐大呉
錯乱させないようになるたけ丁寧に説明する。
五十嵐大呉
説明の間、彼は静かに聞いていた。意外にもすんなりと受け入れている。その様子に違和感を覚える。
りょうぼー
五十嵐大呉
りょうぼー
五十嵐大呉
今度は大呉が驚く番だった。先ほどのクロエの話は本当だったのだ。彼は何故か大呉達の名前を知っている。
五十嵐大呉
りょうぼー
彼はいくばくか逡巡した後、大呉の先を急かすような目線に耐えきれず観念したかのように話し出した。 大呉は自分が問いただしたことを後悔した。彼の発言はこれまでの人生をひっくり返すような発言だったからだ。
りょうぼー