始まりは、中三だった。
俺たち兄弟は、親がいない。父親は俺が生まれた年に癌で、母親は体が弱いのにもかかわらず無理して六人を産んだから
るぅとと莉犬の名前だけ付けてほほ笑み、俺たちに一言添えて瞬間息を引き取ったんだ。
俺も6歳だったし、さとみくんは5歳。ジェルくんは3歳でころんはまだ2歳のころの出来事だった。
その時にお母さんのおとうさん、つまりおじいちゃんが俺たちを引き取ってくれたんだけど
3年前に亡くなった。でも、結構遺産を残してくれていて、今の生活は、不自由なく暮らせている。
バイトもしてるしね。
でも正直大変だった。
お兄ちゃんだから…てね。
でもそれが原因で俺は体にストレスをためてしまったんだ。
ななもり
ある朝起きたら、ベットとズボンに血が付いていた。
ななもり
そうつぶやいた途端、怖くなった。
俺は、親を亡くしている。だからどうしたらいいのかがわからなかった。
ななもり
コンコン
ななもり
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
時計を見たら、すでに10:00を過ぎていた。
ななもり
さとみ
ななもり
そういえばなんかさっきからおなか痛いかも…顔ひきつっちゃった…
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
そっか。もうさとみくんも中学二年生。ちゃんと大人になってきてるんだ。こんなにもしっかりとした頼れる弟になってたんだね。
ななもり
そういって俺はさとみくんに布団を見せた。
ななもり
ななもり
ななもり
俺は気づいたら泣いていた。
さとみくんに抱き着いて。
さとみ
ななもり
さとみ
さとみ
生理男子…?
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
生理ってあの、中1の保体で習った女子に来る…
さとみ
ななもり
さとみ
ななもり
そうだよね。もし立場逆だったら、さとみくんがなってた可能性が高い
ななもり
さとみ
ななもり
そのあと、さとみくんは俺が泣き止むまで抱きしめながら頭をなでてくれた。
初めてお兄ちゃんができた気分だった。
あの時からお兄ちゃんだからって理由でストレスをためないようにした。
そしてその日からさとみくんは、俺をしっかり支えてくれるようになった。
呼び方もななにぃから、なーくんに変わったしね。
ななもり