私を、殺して。
???
…柚は何を言っているのだろう。
一瞬頭が真っ白になった。
私を…殺して…?
意味が分からない。意味を聞きたい
でも何故か言葉が出ない。
口が動いてくれない。
何をしたらいい?この子を殺したく無い
私は、私は何をすれば良い?
せっかくの楽しかった日々が、社会の権力、法律と言うもので壊れてしまうのか?
その時、我に帰った。
柚
柚
柚
???
???
???
柚
柚
???
何故こんなに嫌がっているんだろう
何故、今言葉を言おうとしたのを躊躇ったのだろう
何故…何故って何だ…?
何故私は、今柚の気持ちをわかっていたの?
分からない。分かりたくもない
私には「家族」を殺す事なんて
出来ない。
ピンポーン
柚
???
警察官
警察官
柚
???
どうしよう、体の奥から震える。
何も出来ない。
柚
柚は現実の壁を目の前にしているのだ。
柚
???
警察官
警察官
警察官
???
ガチャ
警察官
???
柚
警察官
バレた瞬間、知らない人の目は霞んだ。
でも、希望はまだ捨てていなかった。
???
柚
???
柚
柚は足が動いた。
柚はそこら辺の家具を警察官にぶつけて、ササっと逃げた
警察官
???
???
警察官
柚
柚
柚
柚は、死ぬ事なんか忘れていた。
死が、怖くなったのだ。
生きる事すらも怖くなっていた。
柚
柚
柚
柚
柚
柚
ここ…どこ…?
交差点…?
あぁ、トラックが来てる…
もう、いい。
こんな汚い世界なんて、無くなればいい。
私が死んだ瞬間に、なくなっちゃえばいい。
早く…楽にさせて…
???
???
???
???
???
柚
ドンっ
酷く、鈍い音がした。
私は引かれたと思った。
でも、目を開ければそこには
鮮やかな赤い色の服を着た、お姉さんが居た。
でも、その服は、糸が垂れていて、綺麗とは言えない。
でも…綺麗…
あぁ…違う…
これ…血だ…
お姉さん…死んじゃったの?
ねぇ、目を覚まして、よ
私も、お姉さんに押されて、腰が痛いんだよ?
何で起きないの?
ねぇ、お願い。起きてよ。
警察官
柚
警察官
いやだ、いやだ。
そんなこと言わないで。
柚
警察官
柚
警察官
警察官
柚
警察官
柚
柚
数ヶ月後
柚の目は完全に霞んでいた
まるで、感情を何も持っていない。ロボットのようだった。
柚
柚は無口だった。
精神病院に行ったっきり、何も喋らなかった。
柚
柚はポケットの中に違和感を感じた。
柚
ポケットの中にはビニールの中に入っている、ぐしゃぐしゃにされた紙が入っていた
柚
柚ちゃんへ 読んでくれてありがとう 一つだけ、言いたいことがあって この手紙を書いたの。 面と向かって言ったら、 何かダメな気がしたから。 そうだ、その伝えたい事ってね? 私の名前を教えたかったの。 言えなくてごめんね。 今更気づいたよ。 そう、私の名前はね…?
妄想。
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
5件
うわやっぱ神やん
なにこれクソいい話やん