冴
帰ったぞ
氷織
あ!冴くん帰って来た!
扉を開けると同時に、あおい顔をした氷織が駆け寄ってきた
氷織
どこ行っとったん?!
氷織
びっくりしたで、
急に外出るから…!!
急に外出るから…!!
どうやら心配していたようだ
氷織
飲み物買い行くって
なんなん!?
なんなん!?
氷織
それくらい僕が行くから!!
冴
…あ
冴
買ってくるの忘れた
凛を外に連れ出すために咄嗟に着いた嘘
冴はその事をすっかり忘れていた
氷織
…は?!
氷織
なんのために外でたん!?
青い顔が怒りで真っ赤に染まる
氷織
何しとったんよ…
冴
あ、それはな~っ…
凛
ちょっと相談乗ってもらってただけだ
凛
飲み物は俺がかつてくる
凛
悪かった
そう言って 凛は再び扉を開けて出ていった
千切
凪居ないけどどうする?
千切
任務報告
ソファでくつろいでる潔に向かって千切が言う
潔
…とりあえずはいいじゃないかな
潔
凛の様子もなんかおかしいし…
潔
明日の朝とかで…
乙夜
おー…
烏
せやな
潔も千切も、凛が何時もより素直なことに違和感を感じたようだ
数年間共に過ごして来たとなると、当然のことなのかもしれない
願わずとも始まった共同生活は、今となっては欠かせないものとなってしまった
蜂楽
り~おり〜!
蜂楽
隊服のズボン汚れたから洗いたいんだけどー…
蜂楽
うお”っ!?
洗面所から出てきた蜂楽が、冴の姿を目にした瞬間驚きの声を上げる
冴
…
冴
なんだ
蜂楽
何回みても冴ちゃんの包帯の量には驚くね〜
確かに、少し大袈裟に言えばミイラ状態だ
冴
…巻きすぎなんだよ
冴
全然大したことない
玲王
…嘘だ〜…
当の本人は特に気にしていないようだ
出血量は尋常ではなかったが、 痛みはほとんど残っていないと言った
玲王
ゆっくりしてろ!
玲王
任務が来たら俺が言ってやる!
冴
お前に来たら?
玲王
そりやあ!
千切だろ!な!
千切だろ!な!
千切
あぁ、勿論
冴
…2人に来たら?
千切
しつけぇな!
俺が2人分やってきてやるよ!!
俺が2人分やってきてやるよ!!
凛
明日も絶対安静だな、
凛
諦めろ〜兄貴
自動販売機へ行っていた凛が帰ってきて言う
冴
…はぁ……
先程より元気を取り戻した凛を見て、冴はため息を着くことしか出来なかった







