テラーノベル
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主
主
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主
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ドズル社のスタジオがある地下駐車場は、コンクリート特有のひんやりとした空気が漂っている 生配信の興奮が冷めやらないまま、二人はMENの愛車へと乗り込んだ おんりーが助手席に座り、MENが運転席のドアを閉めた瞬間、「バムッ」という重厚な音が響き、外の世界のノイズが完全に遮断された そこは、厚い鉄板とガラスで守られた、二人きりの密室になった
フロントガラスには、いつの間に降り始めた雨がポツポツと斑点を作っている オレンジ色の街灯がその雨粒に反射し、車内には不規則で複雑な光の模様が投影されていた
おおはらMEN
おおはらMEN
MENがエンジンをかけると、シートの底から低く力強い振動が伝わってきた おんりーはその微かな震えが自分の心臓にまで響くのを感じて、膝の上に置いた黒いカバンを無意識に強く抱え直した
おんりー
おんりー
おおはらMEN
おおはらMEN
おおはらMEN
MENは苦笑しながらハンドルを切り、スロープを上がり地上へと車を走らせた 夜の東京は、雨の膜を一枚通したせいでいつもより色彩が濃く、そしてどこか冷たく見える 「カチッ、カチッ」と一定のリズムで雨を拭うワイパーの音が、静まり返った車内に規則正しく響き渡る。おんりーにとってその音は、まるで自分の逃げ場を奪うための秒読みのように聞こえた 自分の早鐘を打つ鼓動が、ワイパーのリズムと同調していく ひどく居心地が悪く、 おんりーは窓の外を流れるネオンの光に視線を逃がした
おおはらMEN
不意に、名前を呼ばれた 低く、落ち着いたその声に、おんりーの肩がびくりと大きく跳ねた
おんりー
おおはらMEN
おおはらMEN
おおはらMEN
おおはらMEN
MENの声は、マイクを通した時よりもずっと深みがあり、そして温かい 狭い車内ではその響きが、おんりーの肌に直接触れるような 生々しさを持っていた
おんりー
おんりー
おんりー
おんりーは、努めて冷淡な声を絞り出した そうやって突き放さなければ、自分の心の内にある熱い塊が 漏れ出してしまいそうだったからだ
おおはらMEN
おおはらMEN
ちょうど信号が赤に変わり、車が静かに停止した MENは赤信号を見つめたまま、ハンドルを握る指先に少しだけ力を込める 窓を叩く雨の音だけが、二人の間の沈黙を埋めていた おんりーはMENの横顔を直視することができず、ガラスを滑り落ちていく雨粒の行方を、ただただ追い続けた
おんりー
おんりー
おんりー
『俺は、ただ怖かっただけ』 その言葉が喉まで出かかって、おんりーはそれを無理やり飲み込んだ あまりにもMENが自分を理解してくれていて、あまりにも隣にいることが 自然で、心地が良いから もしこの「相棒」という名の魔法が解けてしまったら この温かい空間が壊れて、二度と隣にいられなくなる日が来るのではないか その恐怖が、おんりーに防衛本能としての壁を作らせていた
おおはらMEN
おおはらMEN
その言葉は、半分告白に近い重みを持って、おんりーの鼓膜を震わせた おんりーが恐る恐る視線を向けると、MENもまた ハンドルに手を置いたまま顔だけをこちらに傾けていた 暗い車内でも、MENの瞳が強い意志を持って自分を射抜いているのが分かった
おおはらMEN
おおはらMEN
おおはらMEN
車内の空気が、一気に密度を増した エアコンの風は当たっているはずなのに、おんりーの頬はひどく熱く、酸素が足りないような錯覚に陥る 雨音はさらに激しさを増し、外の景色は水滴で滲んで消えた 今、この小さな車内には、おんりーとおおはらMENという二人の魂しか存在していないかのような錯覚。
おんりー
おんりー
震える声を悟られないよう、膝の上のカバンを指が白くなるまで握りしめる MENは何かを言いかけ、わずかに唇を震わせた。その瞳に迷いと、それ以上の深い情愛が混ざり合う しかし、その瞬間、無慈悲にも信号が青へと変わった 後続車のライトが、二人の輪郭を鋭く......容赦なく照らし出す
おおはらMEN
おおはらMEN
MENはフッと口角を上げ、いつものような、 でもどこか決定的に違う「男」の顔で笑った アクセルを踏み込むMENの横顔から目が離せなくなり、おんりーは自分の顔が赤く熟しているのを隠すように、パーカーのフードを深く被った ワイパーの音は、もう鼓動の音を誤魔化してはくれなかった
主
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主
コメント
5件
いやまじ天才ですよね、うん。 読んでるこっちまでドキドキしちゃう、、 今日の疲れも吹き飛んじゃった(?
理由によりハートが10しか押せないのがガチでタヒぬ ノベルのうまさがチャットノベルにも染み出てる! 頑張ってください♪続き待ってます!