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3日後
アジトのビル入口で黒塗りのベンツがエンジンを唸らせ止まっていた
ココ
ビルの中からコツコツとヒールの音が鳴る
九井が振り返るとそこには
黒のドレスを纏う美しい叶が居た
ココ
息を飲むほど美しい…そう思った
藍ヶ崎 叶
ココ
ココ
車の扉を開け叶が乗るのを待っている
藍ヶ崎 叶
ベンツに乗り込む 隣に座ったココが、何も言わずに足を組む 車内は驚くほど静かで、外界と切り離されたようだった
ココ
藍ヶ崎 叶
ココ
微かに口元が緩む が、すぐに正された
車が動き出す
車内は静かな沈黙だけ
10分ほど走ったところで車が止まった
ココ
九井が先に降り叶に手を差し伸べる
差し出された手を取りゆっくりと降りた
目の前に広がるのは都内屈指の高級ホテル 光に満ちたエントランスには多くの客が集まっていた
叶はふわりと微笑み場慣れ感をアピールする
最上階の会場に向かうためエレベーターを利用する 中には多くの人がいた 九井がさりげなく腰に手を当てる。その動作だけで人が少し遠ざかった
囁きのような小さな声で九井に喋りかける
藍ヶ崎 叶
ココ
藍ヶ崎 叶
それ以上の会話はなかった
「チン」と音が鳴りエレベーターから人がゾロゾロと降りて行く
ココ
藍ヶ崎 叶
2人は同時に足を踏み出す
本当の夫婦のように
ココ
ココ
目線で示す先には30代くらいの体格のいい男性がいた
藍ヶ崎 叶
ココ
藍ヶ崎 叶
浅く頷き九井が離れる
佐々木の目が叶を捉える
革靴をコツコツと音を立てて叶に近ずいてくる
佐々木
藍ヶ崎 叶
佐々木
叶は笑顔を崩さないまま喋る
藍ヶ崎 叶
美しい笑い方 見入ってしまう
佐々木が少し固まる、耳の先が赤い
佐々木
佐々木
藍ヶ崎 叶
後ろから手が伸び叶の腰に手触れた
ココ
佐々木が見定めるような目で九井を上から下まで見る
佐々木
ココ
少しの沈黙が走る どちらも笑顔のまま固まっている
そのとき
東堂蓮司
東堂蓮司
グラスが掲げられ拍手が起きる
そしてスポットライトが消え会場に明かりが戻る
音楽が流れ始め人が散らばって行く
いつの間にか佐々木は消えていた
ココ
藍ヶ崎 叶
九井が叶を見て目を細める
呼ばれ慣れていないのだろう
今夜、情報を盗む
2人が息を飲む音が聞こえた
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