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掛け離れた君に

第3話 - episode:2(R要素あり)

2024年08月10日

#BL

#オリキャラ

#いじめ、虐待

#東方Project

遙稀

工藤

(……授業を受ける時でも先生からのいじめがある)

工藤

(唯一の助けは、遥輝だけだ)

工藤

(何度俺は遥輝に助けられただろうか)

(チャイム音)

モブ教師

あ、授業終わったわね

モブ教師

工藤君、あとでこれ第一準備室に運んでおいて

工藤

……はい

工藤

……運ぶか

遥輝

…………

モブ女

遥輝君って～どんな子が好きなの～？

遥輝

……優しい子

モブ女

へ～！私みたいな？

遥輝

……あはは

遥輝

ちょっと用があるからごめんね

モブ女

あ、待って～

工藤

……重たっ……

工藤

(手伝ってくれるやつなんていない)

工藤

(今日は遥輝も囲まれてて手伝ってくれる雰囲気ではなかった)

工藤

(……いや、手伝ってくれることが当たり前って考えるのは辞めよ)

工藤

(……なんで俺だけってのはある)

工藤

(悪いことしてねぇし、恨みを買うようなこともしていない)

工藤

………あっ(階段から落ちそうになる)

工藤

(……あれ？)

工藤

……えっ遥輝！？

遥輝

ったく、一人で全部もって行こうとすんなよ

遥輝

俺だって手伝うし

工藤

……ありがと

遥輝

先生もひでぇよな～。工藤一人に全部任せるなんて

工藤

あ、あはは……

遥輝

あ、そうだ工藤！

工藤

……ん？

遥輝

今日うちに来ねーか？

工藤

え？急になんだよ

遥輝

近々テストだし、勉強会！

遥輝

ダメか？

工藤

……はは、いいよ

遥輝

ありがと！

工藤

今日用事あるから、先帰っててくれ

遥輝

いや、待っとくよ

工藤

いやいいって本当に

遥輝

だーめ。待つ

工藤

……はぁ、わかったよ

遥輝

うわすっげぇ埃の量

工藤

第一準備室は使われること無いからな

遥輝

なーんで態々この教室なんだよ

工藤

まぁ、言われたもんは仕方ねぇ。早く置いて戻らねぇと次の授業遅れるぞ

遥輝

っと、それはやばい

工藤

だな

工藤

……んじゃ、行ってくる

遥輝

はいよー。ここで待っとくねー

モブ女

……あ、来た来た

モブ男

お前さ、調子乗ってんじゃねぇよ

ﾄﾞｶﾞｯﾊﾞｺﾞｯ

モブ女

そーそー。あたしらの遥輝君なんだけど、仲良くしないでくんない？

ﾄﾞｺﾞｯﾊﾞｺﾞｯ

工藤

………

工藤

(何人かに殴られ蹴られ……もう慣れてしまった)

工藤

(遥輝はこのことを知らない。こいつらは、俺に遥輝を嫌わせようとしている)

工藤

……行ったか

工藤

…いってて

工藤

……学生だけじゃなくて、教師まで参加するとか、この学校どうなってんだよ本当に

工藤

……教室戻るか

工藤

(……服で多少隠れてるが、やっぱズキズキと痛む)

工藤

(こんなんで勉強出来るかな……)

工藤

(……ん？話し声？)

モブ女

というか遥輝君マジで隣のあいつ気を付けた方がいいよ

遥輝

……なんで

モブ女

だってあいつ遥輝君のこと嫌いとか近ずいて来て欲しくないとか言ってたし、本当にいつ遥輝君殺されちゃうかわかんないもん

遥輝

……ふーん

モブ女

ね！だからさ！あんな奴とは離れてあたしらと

遥輝

あ、用事あんの思い出した。帰るわ

モブ女

え？ちょっと！

遥輝

はーいそこで隠れてる幼馴染さーん。鞄持ってきてやったぞー

工藤

……いやなんでわかった

遥輝

勘だよ勘

工藤

……でも、あの女子の言ってたこと、遥輝からしたら真偽わかんねぇんじゃねぇの？

遥輝

だから？

工藤

……え？

遥輝

真偽がどうこうじゃないし、それに……

遥輝

分かるよ。幼馴染だからな。ずっとみてきたから、誰よりも知ってる

工藤

……

遥輝

だから、工藤がそんな事言わないって分かってるからな

工藤

(……ごめん、遥輝)

工藤

(…イジメられてること…ずっと隠してて)

工藤

(だけど……言えねぇよ)

遥輝

さっ、早く俺ん家で勉強会しようぜ

工藤

あぁ、わかった

遥輝

母さん、ただいまー

紬

おかえりなさい。あら、優輝君じゃない。どうぞ入って

工藤

あ、お久しぶりですおばさん…

紬

久しぶりね。優輝君も変わらずイケメンになっちゃって！

遥輝

もう母さん！優輝が困るでしょ！

紬

あらあら、ごめんなさいね～

工藤

い、いえ別に

遥輝

優輝、先俺の部屋行ってて

工藤

ん？遥輝は？

遥輝

母さんと菓子作って持ってくから

遥輝

用意して待ってて

工藤

分かった

工藤

……遥輝の部屋

工藤

昔はよく来てたのに、なんか新鮮な感じがする

工藤

……用意するか

(ドアを開ける音)

遥輝

お菓子と飲み物持ってきたよー

工藤

ん、ありがと

遥輝

飲んで食べて早く勉強しよー！

工藤

だな

工藤

〈ゴクゴク〉

遥輝

……

工藤

……ん？遥輝は飲まないのか？

遥輝

んー？俺は今喉乾いてないから

工藤

……？そうか

工藤

……あれ、なんか眠く……

(倒れる音)

遥輝

……はぁ

遥輝

よい…しょっと

遥輝

……

遥輝

(……工藤の用事ってなんだろ)

遥輝

(まさか告白だったりしてね～)

遥輝

………ん？

遥輝

……え

俺はその場面を見て体が凍った

遥輝

……工藤……？

幼馴染が……工藤優輝が、殴られたり蹴られたりしてたからだ

普通なら先生に報告すればいいだろう

だけど

遥輝

(なんで……教師まで一緒になって工藤を殴ったり蹴ったりしてんだよ……)

俺はその時理解した

工藤が教師から態々使わない第一準備室に提出物を運ばせたのも

あの朝のバケツの水も

全部、工藤へのイジメだった

と

遥輝

(なんで……言ってくれなかったんだよ)

遥輝

(俺は……そんなに信用なかったのか？)

遥輝

………

遥輝

母さん、救急箱無い？

紬

ん？救急箱ならそこだけど、何か怪我でもしたの？

遥輝

……いや、ちょっと

遥輝

……幼馴染からしたら、俺は頼りないっぽいわ

紬

……？

遥輝

あと母さん、今日優輝泊まるから

紬

え？えぇ、わかったわ

(衣類を脱がす音)

遥輝

……こんな痣だらけで

遥輝

家族は何してんだよ

遥輝

……いや、そうか

工藤

はぁ、～～～～～～～～～

遥輝

溜息しか聞こえなかったけど、あれもしかして、親もクズなのか？

遥輝

……とりあえず、薬塗っとくか

遥輝

(薬塗ってる)

遥輝

顔は殴る蹴るされてないみたいだけど、下腹部や腹部が痣だらけだ

工藤

……ﾝｯ

遥輝

……んあ？何今の声

遥輝

優輝起きてるー？

工藤

……(寝息)

遥輝

寝てる……え、じゃあ何、誰の声

遥輝

……まぁいいか

遥輝

うんこんなとこまで……えげつない色してんだけど

工藤

……ﾝｱｯ

遥輝

……え？

遥輝

また？優輝起きてる？

工藤

……(寝息)

遥輝

…寝てんな

遥輝

あと少しで薬塗り終わるな

遥輝

(薬塗ってる)

工藤

…ﾋｬﾝ……ｱｯ……ｱﾝ…ﾝｱｯ

遥輝

あー？声めっちゃ出てんじゃん。起きてんじゃねーの？

遥輝

……いや、起きてたら優輝ならなんか言うか

遥輝

……傍から見たら変な光景だな

遥輝

全裸でベッドに横たわる男とその男の下半身触ってる男にしか見えねぇなはたから見たら

遥輝

……っと、そんなこと話してたら塗り終わった

遥輝

…………

遥輝

おーし、あとは優輝のスマホで

俺今日遥輝の家泊まります

遥輝

よーしこれで偽装完璧

遥輝

あとは頼ってくれなかったしそのままにしーとこ

遥輝

母さん俺ちょっと寝るねー！工藤の衣類全部選択しちゃっていいからー！

紬

｢はーい！｣

遥輝

よし(工藤の横で寝る)

工藤

……ん？あれ……

工藤

俺……何して

工藤

……確か、遥輝の家に来て…飲み物飲んでから

工藤

……そこからの記憶がねぇ………って

工藤

何だこの状況！？

工藤

なんで俺裸なんだよ！それで遥輝も寝てるし！

工藤

……服……服どこいった！？

工藤

……あれ、お母さん達から鬼のような連絡が

ひまり

何言ってるのよ！お泊まりなんて許さないわ！

湊

そうだ！父さん達はお泊まりを許可した覚えはないぞ！

ずらーっとそんな内容が連続してきている

工藤

待って、なんで？

工藤

とりあえず遥輝起こすか……寝顔かわよ

工藤

起きろー

遥輝

……んー

遥輝

……あ、起きたんだ

工藤

"あ、起きたんだ"じゃねぇよなんでこんな状況になってんだよ

遥輝

んー？服からえげつない肌の色見えたからとりあえず全部脱がして薬塗った

工藤

全部脱がせる必要あったか？

遥輝

そうしないと服に薬着いちゃうじゃん

工藤

まぁそうか。じゃあ次に、俺の服はどこいった

遥輝

母さんに洗濯してもらってる

工藤

わかった。じゃ最後だ。俺の家族に泊まるって連絡したのは遥輝か？

遥輝

うん

工藤

わかった

遥輝

ごめんね。勝手に決めて

工藤

いや、いいよ

工藤

でも多分そろそろうちの親来るぞ

遥輝

じゃあとりあえず工藤はこの部屋で待機ね

工藤

ん？わかった

遥輝

………

遥輝

大丈夫だから、安心して待っててよね

遥輝

……そろそろって言ってたけど、いつ頃来るのかな

遥輝

時間的に父さんも帰ってきてるでしょ

遥輝

あと兄ちゃんも

(インターホンの音)

遥輝

おー来た来た

遥輝

はい

ひまり

あんたね！うちの優輝を連れてったのは！

湊

許さんぞ！絶対連れて帰るからな！

彗月

お泊まりなんて認めてねぇのをくd……優輝も知ってる。だからお前が無理矢理連れてったんだろ！

遥輝

(面倒くさ)

紬

人の家の前で騒がしいですね

疾風

疲れているんだが、まぁいいか

翔

家の前で騒がれると休めねぇもんな

紬

遥輝は部屋にいなさい

遥輝

はーい

遥輝

(俺だってシバキたいんだけどなぁ)

遥輝

(まいっか)

遥輝

たーでまっと、ん？どした？俺のベッドに顔埋めて

工藤

……あっ！いや……

遥輝

……？まぁ、お前の家族は俺の家族が何とかしてくれる

遥輝

母さん達なら大丈夫だよ

工藤

……おう

遥輝

何かあったら、いつでも頼ってね！俺、優輝にはいつも助けられてるから！

工藤

……そうか

工藤

(………馬鹿野郎)

工藤

(いつも助けられてんのは……お前じゃなくて……)

工藤

(……俺の方だよ)

掛け離れた君に

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遙稀

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