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幽霊電車
黄 × 緑
start
ｶﾞﾀﾝ ｺﾞﾄﾝ ｯ …
# みこと __ .
この電車がどこに行くなんてそんなのどうでもいい
なんてたって 、 俺はすちくんがそばにいてくれればそれでいいから
電車に揺られ 、 2時間が経とうとする .
この車両には俺とすちくんの2人しか居ない
いや 、 この電車自体2人しか乗っていない
乗客も 、 運転手さえ
俺とすちくんだけ
まるで幽霊電車のようだ
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
さっきまで俺の肩にもたれかかって寝ていたのはすちくん
目向けが覚めたのか ､ 急に起きた
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
目を擦りながら 、 俺の質問にゆっくりと答えていくすちくん
それがなんだかとても愛おしい
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
早寝タイプのすちくんからしたらとても珍しい
何故か今日は2時間だけ眠っていた
いつもの睡眠の平均時間は 10時間以上
電車だからなのかな
それとも … また違う理由 .ᐣ
聞かなきゃ分からないことをわざゝ考えるのは勿体ない
しかも 、 本人が目の前にいるのに
そう考え 、 すちくんの睡眠事情について考えることは辞めた
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
すちくんが座席から立とうとすると 、 足の怪我のせいでふらついていた
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
自分で歩くのが出来ないのが悔しかったのだろうか
少し返事に間があった
俺たちが電車に揺られている理由
その理由の一つが足の怪我の原因でもある
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
俺とすちくんは付き合っている
周りから見たら、 ただの仲良いふたりとしか思われない
けど 、 多分 … いや確実に 、 俺はすちくんに堕ちている
それは付き合う前から …
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
突然の大好きに顔が真っ赤になってしまった
ぅおれ 、 情けない …
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
すちくんは 、 家族から虐待を受けていたり
生徒や先生達全員に虐められていた
足の怪我も 、体の怪我も 全てアイツらのせい
それがとても憎い
それと同時に 、 何も出来なかった俺も大っ嫌い
すちくんの頬にある包帯
それを見る度 、 悲しくなる
すちくんのかっこいい肌に傷がついたのが許せない
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
あんまり 、 大人の恋愛が得意では無いすちくん
今ここでキスしたらどうなるかな .ᐣ
すちくんは照れちゃう .ᐣ それとも仕返ししてくれる .ᐣ
もし 、 今ここですちくんのことを殴ったら
泣いちゃうのかな .ᐣ
それとも … 嬉しくなっちゃう .ᐣ 興奮しちゃう .ᐣ
そんなことを考えてしまう
俺の性癖は歪んでる
でも 、 俺たちの愛も歪んでる
こんなこと考えちゃってごめんね
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
すちくんの体に包まれていると 、 暖かい体温が伝わってくる
あぁ … 愛おしい
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
電車が動かなくなった為 ､ 多分終点に着いたんだろう
ただ 、 俺たちの住んでいた所とは一転変わって
目の前には倒壊したビルや光を失った自販機
人もいなければ 、 動物さえ居ない
朝日にうっすらと照らされた街
まるで世界の狭間のような … こっちまで生きている感覚が無くなったように感じた
… 不気味、
# すち __ .
# みこと __ .
駅を歩いてから少し達 、 ここに着いた
何も無かったと思って 、 元来た道を辿るが駅なんてそんなものは何処にも無かった
ほんとに … 幽霊電車だったのかな
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
異世界のような場所に居るのが不安なのだろうか
俺がいるのに …
うんん 、 これは俺の場合だもん
すちくんはちゃんと人のことを大切にしてるから …
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
ぼ - っと不安な顔で立っているすちくんを何とか笑わせたい
そう思い 、 脇腹を擽る
すると 、 すちくんはいつも通りの元気な声で俺の名前を呼ぶ
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
両方の頬を膨らませ 、 俺に威嚇をする
本人は真面目に怒ってるようだ
でも 、なんだが小動物のようで可愛らしく思える
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
仲直りのハグをすちくんからしてくれた
それがとても可愛くてゝ仕方ない
あ - " 、 めっちゃ可愛い … "
好き ゝ ゝ ❤︎
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
外とは違い 、 少し綺麗な駐車場らしき場所で休憩する
目の前には大きな看板があるが 、文字が読めない
" 止まれ "に似ているが少し違う
# すち __ .
すちくんも分かってないようだ
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
すちくんが 、 重い口を開けてゆっくりと話す
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
少し 、 泣きそうな震える声でちゃんと話してくれている
それと同時に俺のことも考えて … 信用してくれている
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
すちくんがそう思ってくれたのは始めてだ
最初からずっと周りの目に合わせて動いて失敗して
そのあとはずっと1人で反省会
俺の事を頼ってくれなかったし 、 頼れる存在にはなれなかった
なのに今は 、 俺が居ればそれでいい
そんなことを言ってくれてとてもうれしい
俺と同じ考えをしてくれた
# すち __ .
俺がすちくんを抱きしめると 、 すちくんは泣きながら俺のことを強く抱き返してくれた
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
ﾁｭｯ ♡
# すち __ .
泣いて顔が真っ赤になってるのに
俺とキスして 、 もっと真っ赤になっている
地下の駐車場で俺らのリップ音が響く
俺らしか聞けない音
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
真実を知っているような回答にびっくりしているすちくん
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
俺と同じペースで ｽﾗ ゝ 歩けていた
まるで怪我をしてない人みたいに
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
全て思い出した
すちくんと終電に乗ったあと 、電車が線路から脱線して俺らは死んでしまった
けど 、 生き返ったようにまた電車に乗っていた
ほんとに幽霊電車だったんだ
死者の人達が行くあの世行きの
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
突然のことに驚いて 、 未だに状況が掴めていなさそう
それなのに 、 俺が質問してしまいもっと混乱している
# みこと __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
すちくんは俺の言葉をかき消すような大声で否定した
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
すちくんは俺と両手で恋人繋ぎをして 、 おでこ同士を ｺﾂﾝ ｯ くっつける
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# すち __ .
# すち __ .
すちくんからそんな言葉が出るとは思わなかった
優しい声色で 、 ゆっくり喋る
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
# みこと __ .
# みこと __ .
# すち __ .
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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