ドアを開けると

いい匂いがした

クリプトは紙袋を後ろに隠した

そのまま自室に入った

キッチンでは

親子の笑い声が響いた

ドサッ

クリプトの顔は強張っていた

あの手紙の事だ

クリプトはもう一度手紙を読んだ

手紙には単語しか書かれていない

しかし…

体の弱い彼女ならあり得る話だ

それに…

帰る時にいきなり渡された

しかし、誰かも分からない

コンコン

クリプトは紙袋を放り投げた

そして

クリプトは目を見開いた

テーブルの上には

彼女の手には

新品のナイフがあった

クリプトは恐る恐る座った

口に運ぼうとするが手が震える

しかし彼女達は気づいていない

やがて、パイがなくなった

彼女達はテレビをつけた

彼女達は笑っている

クリプトは皿を洗いながら考えていた

ゴンゴンゴン

そう言うと、

クリプトはポッケから財布を出した

クリプトの手には箱が収まっていた