テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
久しぶりに圭一に会えた〜
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
・このお話は主の妄想であり、本家様には このような回は一切ございません。 ・暴力, 罵倒 ,流血等の表現有り ・パクリ,アンチ,荒らし等はお控えください。 ・解釈違いがあるかもです。
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
僕の名前は小湊圭一
小湊圭一
裏社会では「隻腕の処刑人」なんて 言われてる、羅威刃の幹部さ
今は城ヶ崎さんの命令で、 裏切り者の粛清をして回ってる所
小湊圭一
小湊圭一
抗争中に組織を裏切るなんて よっぽとのお馬鹿さんだよね…
小湊圭一
小湊圭一
小湊圭一
ピッ
まぁでも、そのおかげで 僕はお金が貰えるし
何より、両手の癖に無能な奴を 殺れて気分もいい
これだから裏組織はやめられない
小湊圭一
小湊圭一
人を殺して快楽と金を得る
足がついたとしても身代わりもいるから、本当に楽だ
僕は上機嫌で帰路につく
だけどここで厄介な事に巻き込まれた
それは路地を抜けてすぐの事だった
小湊圭一
タッタッタッタッタッタッタッタッ…
小湊圭一
小学生くらいの子供
小学生くらいの子供が、息を切らしながら必死に走ってきているのが見えた
僕は別に
小湊圭一
としか考えていなかった だってどうでもいいから
でもその考えは、その子が近づいて その容姿がはっきり見えてくる頃には
頭から消えていた
小湊圭一
そう、その子には右腕が無かった
半袖を着ているから尚更、服の中にしまっているようにも見えない
そしてその子が僕の横を通り過ぎようとした時
右腕のない子供
段差に躓いて転んでしまった
右腕のない子供
小湊圭一
でも別に助けようなんて思わなかった
転んだのも自業自得だし、僕の近くで泣かれても、だからて助ける理由も無い
僕はそのまま歩みを進めた
でもその時、僕はまた 前から走ってくる複数の人影をみた
小湊圭一
小湊圭一
僕は興味が湧き足を止め道の端に寄ってみた
そして母親らしき人が僕の横を通った時、僕は思わず息を呑んだ
小湊圭一
右腕のない子供
母親
小湊圭一
二十代くらいのその人は 僕のママと瓜二つで
僕は一瞬あの頃に戻ったような不思議な感覚になった
その人は「コウちゃん」という名前を何度も呼び、その子を強く抱きしめ
『大丈夫、大丈夫』言いながら、まるで怯えたようにと肩をすくめていた
その背中が妙に懐かしい気がして
僕の目元がじんわりと熱くなった気がした…
でもそんな空間を破ったのは 一つの衝撃音だった
小湊圭一
僕はハッとなり後ろを振り返った
そこに居たのは、鉄パイプを持った柄の悪い連中だった
そいつらは、あの親子に対してかなり威圧的だった
不良A
右腕のない子供
不良B
不良B
右腕のない子供
不良B
不良C
何だかすごく頭が悪い事をしているそいつらは、子供に濡れ衣を着せて
お金を奪おうとしているようだった
母親
そんな連中の言葉に、母親が強く言い返す…
でもこんな状況でそんな事を言ったら、火に油を注ぐのと同じだ…
無論、奴らは激怒 母親の髪を掴み上げて怒鳴り声を上げた
母親
右腕のない子供
その光景を見た瞬間、何故か僕は 母親の髪を掴む奴の腕を掴んでいた
不良C
母親
右腕のない子供
不良C
そいつは明らかに不機嫌になり、僕の顔を睨みつけてきた
不良C
自分でもなんでこんな事してるのか分からない
でも気がついたら体が勝手に動いていたんだ…それに、
不良C
不良A
こういうの何だか、ムカつくんだよね…
小湊圭一
不良C
小湊圭一
僕は奴の腕を握る手に力を加えた
折れない程度に、軽ぅく…ね
ミシィィッッッッ……
不良C
するとそいつの腕がミシミシと音を立て始め、母親の髪から指が離れていく
バッ
母親
不良C
不良B
不良C
小湊圭一
不良A
ちょっと忠告してあけだたら、その中の1人が拳を上げて殴りかかってきた
僕はすかさず、背中にしまっていた刀に手を伸ばす…
右腕のない子供
母親
小湊圭一
でも僕は、すんでの所で手を 止めてしまった
そして
不良A
小湊圭一
相手の拳を受けてしまった
ぐらりと視界が揺らぎ 右頬に熱を帯びる…
嫌な懐かしさを感じ、僕の脳内にある映像が浮かんでくる
それは村で過ごしていたあの頃の記憶
毎日の様に、片腕というだけで虐められて蔑まれてきたあの頃
子供A
子供A
子供B
…あの時は一方的に殴られて痛かった、苦しかった…
不良A
不良B
でも今は違う…やり返せる
小湊圭一
僕の中に、あの時と似た怒りが わいてきた…
小湊圭一
不良A
小湊圭一
小湊圭一
そして僕は拳を強く握りしめ、
いつもやってる様に 相手の懐へ飛び込んだ
グワッッッッ
不良A
小湊圭一
僕はなんの躊躇もなく、相手の顔面に拳を捩じ込んだ
不良A
ドサ…という音と一緒に、慣れない痛みが僕の拳に走る
不良B
不良C
右腕のない子供
不良C
不良B
それからの事は、あまり覚えていない
気づけば3人共、鼻血を出して白目を向いて倒れていた
僕の右手は、自他の血で真っ赤に染まっていた
強く握り過ぎたか、あるいは相手の歯でも刺さったか…
そんな事を考えていると、今まで母親に抱きしめられていた子供が僕の背中に抱きついてきた
小湊圭一
右腕のない子供
母親
それを見た母親が慌てて 子供を引き剥がした
母親
右腕のない子供
右腕のない子供
母親
小湊圭一
母親が頭を下げると、それを真似た子供が隣でちょこんと頭を下げた
それを見て僕は、どこかくすぐったい様な…へんな感覚になった
小湊圭一
小湊圭一
小湊圭一
僕がそういうと母親はバっと顔を上げ、困った様にあたふたし始めた
僕はその横を通り過ぎ、今度こそ帰ろうと歩き出した
その時、左側を強く後ろに引っ張られた
それは子供だった
右腕のない子供
ゴソゴソ
小湊圭一
小湊圭一
そんなやりとりをしていると、ハッとなった母親が僕の右手を掴んできた
母親
小湊圭一
小湊圭一
それでも頑なに手当するというから、仕方なくされるがままになってやった
この間もずっと子供は僕の左側で ぶら下がる様にして遊んでる…
小湊圭一
母親
小湊圭一
母親
小湊圭一
母親
小湊圭一
黙っているのが苦だったのか、僕の手の傷のことを話し出す母親
そんな彼女の目はとても悲しそうだった
母親
母親
小湊圭一
小湊圭一
小湊圭一
小湊圭一
そういうと、母親は更に悲しそうな目で僕を見つめてきた
今度は鼻まで赤い
母親
小湊圭一
母親
母親
僕は少し納得した
母親
母親
小湊圭一
母親
母親
母親
母親
父親の居ない片腕の子供、彼女もママの様に白い目で見られて来たのかな…?
そんな事を思っていると、傷の手当が終わっていた
白い新品のハンカチで丁寧に包まれた僕の右手は、一切血が滲んでいなかった
小湊圭一
母親
母親
小湊圭一
小湊圭一
母親
母親
右腕のない子供
ギュ
小湊圭一
母親に呼ばれ、嬉しそうにしがみつく子供を見て
懐かしさと、寂しさで
胸がキュっと締め付けられた…気がした
母親
母親
右腕のない子供
右腕のない子供
小湊圭一
僕は何度目かも忘れた御礼の言葉を聞いて、振り返らず歩き出した
まだ後ろでは母親が頭を深々を下げ、 子供が手を振り続けている
僕は、歩みを止めて前を向いたままこう言った
小湊圭一
小湊圭一
母親
右腕のない子供
右腕のない子供
右腕のない子供
子供のその無邪気さに、僕は少し笑みが溢れてしまった
小湊圭一
その日の帰りは、何だかいつもより 明るかった
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)
主(〜北条 奏〜)