みなみ
みなみ
満足にお昼を食べた後の授業って、
死ぬほど眠いよね。
…多分この発言に、
全世界の学生は頷くだろう。
はあ…
人生にこれまでの耐久性を鍛える部分なんて、
一生無いと思うよ。
それぐらい辛い……
そう思っているのは生憎、私だけじゃなくて安心した。
ぷかぷかと眠気に浸るこんにゃく風雅くん。
こく、こくっ、と、
今でも机に頭をぶつけて寝ちゃいそう。
怖い。
しかもこんにゃく風雅くん、
頭を手で支えてるけど、
その手意味無し。
今でもすらっと抜けて、
がくんっ
といきそう。
みなみ
みなみ
なんならここまで来たんだし、
最後まで頑張って欲しいものだな。
どれだけ先生にバレずそれを続けられるか…
あとは手の痺れ。
どこまで耐えられるか。
…頑張れ、頑張れ、
こんにゃく風雅くん…
先生
先生
みなみ
みなみ
"あはは"と笑いが起こる中、
私は熱くなる顔を抑え、
静かに座った。
……声に出してたんだ、
こんにゃく風雅くんの名前出てないと良いけど…
1度諦めて置いたシャーペンを再び手に取り、
横目でこんにゃく風雅くんを見る。
まだ、
こくり、こくり、と
睡魔に奮闘中。
…不覚にも可愛いと思ってしまっている私は重症かもしれない。
それに、
妙に横顔が綺麗。
こんにゃくのくせに。
見惚れるほど整ってて綺麗。
こんにゃく風雅くん
あ、完全に寝た。
負けたね、こんにゃく風雅くん。
と思った矢先、
こんにゃく風雅くんの席の近くの拓ちゃんと目が合う。
唐突な事で、頭が真っ白になる。
…?
こんにゃく風雅くんの事見てたの、
バレたかな?
いや、でも拓ちゃんはさっき後ろを向いていたかも。
そのまま拓ちゃんの方を見ていると、
"ちゃんと授業受けろ"
って口パクで言ったあと、
口を膨らませていた。
はぁ…、可愛い…。
後でちゃんと伝えよ。
激写したいほど可愛かったよ。って。
みなみ
みなみ
堅い決意を元に、
私はダルすぎる授業に体を向き直した。