俺の前の席には片想いの女が座っていた。 コイツとは幼稚園からの付き合いで。 多分、花子についてのことなら 本人以上に理解してる、つもりだ。
花子
太郎
太郎
花子
太郎
花子
俺は呆れつつ返信する。 コイツのマイペースは今に始まった事ではない。幼馴染の俺が言うんだから間違いない。
太郎
花子
花子
太郎
ただのじゃんけんだろ
花子
太郎
花子
太郎
太郎
、とそこまで打って花子の返しがおかしいのに気付いた。そこは『大馬鹿ね』のはずだ
花子
花子
花子
前の席の花子がこちらにふりかえった。
彼女は恥ずかしげに、それでいて嬉しそうに、微笑みながら、両手で拳を作りながら顔の横に持ってくる。言うなれば猫だ。
ゆっくりと開かれる手のひら
唾液を飲む俺
開かれた手
そこには、
右手「嘘」 左手「だよ」
太郎
太郎
花子
俺は花子本人以上に
花子を理解してる。
太郎
太郎
花子
太郎
太郎
前の席から小さな悲鳴がこぼれた
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