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看板
路地の奥の小さなお店に、そんな看板が出ていた。
楓
楓は足を止め、窓に顔を近づけた。
あかねはその隣で、笑った。
あかね
窓の向こうには、空っぽの瓶が並んでいた。
店のカウンターには、小さな呼び鈴と、一枚の紙があった。
看板
楓
楓が聞くと、あかねは少し迷ってから鉛筆を取った。
紙
あかね
楓
あかね
あかねは、いつものように笑った。
紙をカウンターの隙間へ入れると、空の瓶に青いもやが満ちた。
あかねは胸に手を当てた。
あかね
同時に、小さな札が出てきた。
看板
楓が札を手に取った。
楓
あかね
楓
楓は、ふたりで初めて寄り道した日のことを紙に書いた。
川沿いで丸い石を拾って、どちらがきれいか比べた日。
紙が隙間に消えた。
あかね
あかねが言った。
楓
楓
それから、あかねは何度もお店に通った。
けんかをしたあとの悲しさ。 嫌われたかもしれないという不安。 うまく笑えなかった日の恥ずかしさ。
そのたびに楓は、一緒についてきた。
「今日はぼくの分、まだあるから」
夏祭りの思い出を払った日、楓は、あかねとおそろいのお守りを不思議そうに眺めた。
誕生日の思い出を払った日には、机の上の写真を見て言った。
楓
あかねは答える前に笑った。
あかね
楓も笑った。
楓
コメント
1件
タイトルからもう切ない…!デビットビットさんのお店、気持ちを瓶に閉じ込める設定がすごくファンタジーで惹かれる💭 楓が毎回一緒にいて、思い出を代わりに払ってあげてるシーンが優しすぎて泣ける😭 でも最後、楓が「このケーキいつ食べたの?」って聞くところ、ちょっとゾクっとしたんですけど…!あかねの思い出、本当に消えちゃってる感じ?? 続き気になりすぎる〜〜!次話も楽しみにしてます🌸✨