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凛
ん……
凛
ﾊﾟﾁ
蓮
あ、起きたﾆｺｯ
凛
……蓮？
蓮
うんﾆｺｯ
蓮
よろしくね凛ﾆｺｯ
凛
うんっ！
凛
よろしくっ！
蓮
さ、行こﾆｺｯ
凛
うんっ……！
蓮
ｷﾞｭ(手)
もう、離さない。
凛
……ここ
凛
どこ……？
蓮
俺たちは2人で
蓮
ここで歌うんだよﾆｺｯ
凛
歌えるのっ？
蓮
うんﾆｺｯ
凛
やったぁ！
俺たちは、2人で"鏡音"
だから、どちらかが壊れれば
2人とも終わる
そう、削除されるんだ。
だから、
俺達もいつ離れ離れになるか
分からない。
だから、
俺たちはいくらでも代わりがいるんだ。
ほとんどの人は記憶を無くすのに
俺は記憶がある……
今まで10回以上
凛と離れ離れになった
今度はもう……
離したくない。
失いたくない。
ｶﾁｯｶﾁｯ
蓮
あ、ほら！
蓮
歌うよﾆｺｯ
凛
うんっ!!!
それから何年も
凛と一緒にいた
蓮
ねぇ、凛
凛
ん？
蓮
どちらかが壊れたら……
蓮
どうしよっ……ﾆｺｯ
凛
……え
凛
どうして……？
蓮
だってさぁ……
凛
……？
蓮
いや、なんでもないﾆｺｯ
凛
そ、そう……？
蓮
もし、離れ離れになったら
蓮
また絶対一緒だよﾆｺｯ
凛
もちろんっ！
蓮
ｸｽｯ
蓮
うんﾆｺｯ
ある日のことだった
凛
あ〜
凛
あ〜あ"〜あ"〜……
凛
……！
蓮
え……？り、凛……？
凛
あ"……あ''〜……
蓮
いやっ……！
蓮
嫌だっ……！
凛
助けて……？
凛
ねぇ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
蓮
ｷﾞｭ
蓮
絶対に離さないっ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
凛
うんっﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
ｶﾁｯ
凛
あ……！
蓮
凛っ！！！
凛
嫌だ！嫌だ！
凛
蓮……！！！！！
凛
れ……ん……
蓮
待って、やだ……！
凛
れ……ﾊﾞﾀｯ
蓮
……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
蓮
ﾆｺｯ
凛
ん……
凛
ﾊﾟﾁ
蓮
あ、おはよ……
蓮
っ！
俺の目の前にいる凛は
あの凛だ
絶対に……！
蓮
凛っ……！！！
蓮
ｷﾞｭｯ
凛
え、え？
凛
れ、蓮……？
蓮
う"あ"ぁ"ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
凛
……ﾖｼﾖｼ
こんなにも
凛のことを思ったのは初めてだった
離したくない
このままずっと
一緒にいたい
凛
大丈夫……？
蓮
うんっﾎﾟﾛ
蓮
行こっ！
凛
うんっ！
凛
ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
凛
またねっ……ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
凛
も……だっ……めだっ……あ"……
蓮
……ﾆｺｯ
はぁ……
また失うんだ
次も
その次も
俺はなんで壊れない？
どうして……？
ずーっと
離れ離れになる
"繰り返し"
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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