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じいちゃん
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子供の頃からずっと聞いてた
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あの話…
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ホントだった
爺
!
爺
来たか!
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来た…
爺
そうか
そうか!
そうか!
爺
ひと安心した!
爺
これでお前も一人前だな
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基準そこ?(笑)
爺
爺さんが始めて
爺
かれこれ100年近く
爺
儂の代で…
店を閉める覚悟だったが
店を閉める覚悟だったが
爺
子々孫々と
手袋を買いにくる
あいつらを心配しとったから
手袋を買いにくる
あいつらを心配しとったから
爺
お前が跡を継ぐ言うた時
爺
反対したけど
爺
本当は嬉しかった
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うん…
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心配して反対してくれたの
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分かってるから
爺
そうか…
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うん…
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買いに来た仔さぁ
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じいちゃん自慢のデザインの
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雪原と狐柄の手袋してきたよ
爺
おお!
そうか
そうか
爺
それは嬉しいな
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手を隠してたんだろうけど
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狐の足を出してくるから
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笑いそうになっちゃった
爺
あいつらは
大概間違えた手足を
出してくる
大概間違えた手足を
出してくる
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うん
じいちゃんが
いつも言ってた通りだった
じいちゃんが
いつも言ってた通りだった
爺
沢山の子供らが
爺
夜な夜な
買いに来るから
買いに来るから
爺
頼んだぞ!
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うん
任せて!
任せて!