どんなに暗い夜だって

あれから私達は雇い主を探す為に、 千耳会に訪れた。

けれど、受付の女性によると 私達のハンター試験は まだ終わった訳ではないらしい。

そして女性は”何か”が見えないと 誰にも雇ってもらえないと言った。

なので今は当てもなく暗い森の中を2人で彷徨っている。

すると急に私達の横を小型の刃物が通り過ぎる。

ﾋﾞｭﾝｯｯｯ!!

私達が躱すと、 それを投げたと思われる人が こちらへやってくる。

イズナビはそう言って、 2枚のライセンスを見せてくる。

クラピカの瞳が赤に染まる。

きっとこの人が私を拉致して 人体実験でもするつもりだと 思っているのだろう。

それからクラピカは慌てて、 深呼吸をした。

すると瞳から少しずつ 赤が消えていった。

そして彼は 警戒心剥き出しのクラピカに 弁解をした。

彼は強かった。

けれど私達は彼からライセンスを 奪い取れなかった。

そんなこんなで私達は イズナビさん…改め、師匠に 女性の言っていた”念”を 教えてもらうことになった。