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窓から差し込む陽光が、やけに眩しくて苛立たしい
ゆあんくん
昨日からずっと、胃の奥に冷たい石が居座っているみたいに、重くて、痛い
他のメンバーが笑い合っている声さえ、今の俺には遠い国の出来事のように聞こえた
なおきり
うり
うり
ヒロ
ヒロ
迷いのない手つきで、ヒロくんの手がうりの髪に伸びる
うりはそれを避けることもなく、されるがままに目を細めて笑った
うり
うり
ゆあんくん
触れてる。ヒロくんの手が、うりの髪に
……当たり前みたいに
昨日まで、俺もその「当たり前」の中にいたはずだった
ゆあんくん
あの時感じたうりの体温だけが、泥みたいに右手にこびりついて離れない
触れたい。触れたいのに、俺が手を伸ばせば、あいつはまたあの「迷子のような目」で俺を見るんだ
なおきり
なおきり
うり
うり
ヒロ
ヒロ
ヒロ
ゆあんくん
ゆあんくん
ゆあんくん
ゆあんくん
ゆあんくん
一瞬、リビングの空気が止まった気がした
うり
うりが一瞬だけ、俺に視線を向けた
…昨日、俺の手を拒んだ時と同じ、冷えた困惑
でも、その瞳の奥に「……なんで?」という小さな棘が見えた気がして、俺は逃げるように視線を逸らした
なおきり
なおきり
うり
うり
うり
バタバタと楽しそうな足音が遠ざかり、玄関のドアが閉まる
残されたのは、埃が舞う静かなリビングと、呼吸の仕方を忘れた俺だけ
ゆあんくん
ソファに深く沈み込み、顔を覆う
ファンなら、今の二人のやり取りは「ヒロうり尊い!」って叫びたくなるほど最高のはずなのに
ゆあんくん
ゆあんくん
あいつを、俺しか知らない場所に閉じ込めてしまいたいなんて
ゆあんくん
胸の奥が、昨日よりもっとひどく、ぐちゃぐちゃに軋む
かつて自分を救ってくれたはずの「尊い」という感情が、 今はもう、自分を内側から腐らせる猛毒に変わっていた
誰もいなくなったはずのリビング
ふと見ると、テーブルの上には、うりがさっきまで触れていた飲みかけのペットボトルが、ポツンと残されていた
ゆあんくん
震える手が、無意識にそのボトルへと伸びる
だけど、触れる直前で指が止まった
ゆあんくん
俺は手を強く握りしめ、逃げるように自分の部屋へと駆け出した