テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
If
りうら
ないこ
初兎
-hotoke-
悠佑
まろとりうらが怒り狂って俺に捲し立てる。
少し奥ではいむしょーが大号泣していて、それを慰めているあにきも俺に鋭い眼光を飛ばす。
そんな普段のいれいすからは考えられない光景を、俺は他人事のように見つめていた。
ないこ
りうら
ないこ
If
ないこ
その先に紡がれる言葉なんて分かっていた上で聞き返す。
俺の圧に押されてか、続きの言葉を口にすることの苦しさからか、まろは顔を歪めるだけで。
-hotoke-
If
代わりに言葉にしたのは、まだ目に涙を溜めたいむだった。
"死ぬ"の一言が余程重いのか、まろは静かに頬を濡らした。
悠佑
地を這うようなあにきの声。 滅多に聞かない、俺に怒る時の声。
ないこ
初兎
初兎
初兎
ないこ
パチン...ッ、!
突如部屋に響き渡る乾いた音と痛む左類。 目の前には胸ぐらを掴んで大粒の雫を零すりうら。
りうら
悠佑
いつの間にかあにきも、何かを堪えるように必死に唇を噛んで耐えていた。
皆怒ってて、泣いてて。それは全部俺のためで。
俺は恵まれてるのを感じると同時に、それを心底どうでもいいと思う自分自身に吐き気がした。
ないこ
ないこ
ぴたりと時が止まったように皆が静まり返る。
思ったより暗い顔をしている自覚も、今までに出したことないくらい低い声を出している自覚もありはする。
りうら
りうらだって──癖に納得いかなそうにする。
If
まろだって──癖に理解できないとでも言いたげで。
初兎
初兎ちゃんだって──癖に俺のことを叱る。
-hotoke-
いむだって──癖に助ける側でいようとする。
悠佑
あにきだって──癖に俺を救おうとしてる。
皆、俺と一緒な癖に。 ──俺と一緒で、本当は死にたい癖に...!!
ないこ
.....あ、駄目だ。
俺、きっと6人の居場所を、いれいすを今から壊す。
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
ないこ
悠佑
初兎
ないこ
悠佑
いきなり焦りだしたあにきが必死に制止の声を出すけどもう遅い。周りに聞こえるようにはっきりと言った。
ないこ
りうら
-hotoke-
ないこ
最低な行為だと分かりつつもあにきの鞄を漁る。あにきには抵抗する気力もないみたいで、薬の空箱を堂々と取り出した。
ないこ
ないこ
ないこ
悠佑
ないこ
-hotoke-
ないこ
ないこ
初兎
ないこ
ないこ
-hotoke-
何も言わずに俯いたいむの表情は見えないけれど、取り繕った"表情豊かないむ"ではないことは確かだろう。
If
ないこ
If
ないこ
りうら
ないこ
If
ないこ
ないこ
ないこ
If
まろがこれまでにないくらい大きなため息をつく。その大方を占めているのは絶望の感情だと容易に想像できた。
初兎
ないこ
りうら
ないこ
ないこ
初兎
ないこ
初兎ちゃんはもう察しているようなので、俺のスマホから初兎ちゃんの裏垢を開いて数回スクロール。
『このまま死ねたら最期くらい愛を実感できるのに』
のツイートをりうらにみせた。
りうら
初兎
初兎
初兎
初兎
ないこ
そうかもな、なんて認める辺り、それだけ初兎ちゃんもずっとしんどかったんだろう。
ないこ
りうら
ないこ
ないこ
りうら
ないこ
りうら
りうらは否定しなかった。それをいい事に続ける。
ないこ
ないこ
りうら
そうしてりうらも絶望の底に落ちた。
メンバーの中には1人も表のような輝きを保ってる奴はいない。俺がそんな輝くいれいすを今、壊してしまったから。
ないこ
ないこ
~END~
どうなったかは皆さんの手でご想像ください。
コメント
2件
かえらさんの 語彙力が半端ない ... 。 どん底に陥る 桃さんが死ぬほどすき。