ハロウィーンと彼女の傷

10月31日 ハロウィーンデー

愛する彼女に告白をする日

俺が彼女に告白をしたとたん、彼女は１人で呟きはじめた。

愛香は、ずっと昔から俺を知っていた

あれは確か、中学生のとき

中２になり、人の目を気にしだしてきた頃。

人数の多い学校に転校生が3人

その内の1人は2―3にきた

そう。俺のクラスだ

でも、その転校生は変わっている子だった。

ガラガラッ

その雪本あい、と名乗った転校生はカタコトと自己紹介をした

茶色の髪に薄く緑がかった目

雪のように白い肌に高い鼻

誰もが羨むような綺麗な顔だった

だが、中学生。思春期真っ盛り

綺麗な顔を妬み、悪いところを探す

彼女の場合、喋り方だったのだ。

それから目立たない彼女はすぐに、いじめの対象となった。

10月31日 ハロウィーンデー

彼女に告白された

クラスで仲間外れにされるのが怖かった。

「嫌い」という言葉で彼女を刺した

よく覚えていない。

彼女がしつこいので俺は

俺は

気づいたら朝で教室にいた。

転校生の綺麗だった顔には大きな傷があった

彼女は誰が何を聞いても答えなかった

きっと、俺が突き飛ばした時に出来た傷なのだろう

卒業後、彼女と会うことはなくなった

大学生になり、俺には頬に傷のある彼女が出来た

そう、愛香だ

彼女は、俺に同じ傷をつけるために付き合ったのだ

その後、俺は彼女によって顔をめちゃくちゃにされた

病院に行くと先生と看護師さんからは 「可哀想に」と言われた。

10月31日 ハロウィーンデー

Trick or Treat

貴方の顔、ください。