栞暖
うぁ〜...眠い
いつもの様に早く起き身支度をする
今日もエマが起こしに来る予定だったが、体調不良らしい
今日は頑張って自分で起きるとしよう
と思ったら誰かが来たようだ
栞暖
...はい
傭
入るぞ
栞暖
え、なんでナワーブ?何しに来たの?
傭
そんな顔を顰めないでくれ
そう言いながらベットサイドに腰をかける
傭
お前、昨日試合終わった後様子変だったな
栞暖
...
あの時の記憶が蘇る、思い出したくもないのに
栞暖
ナワーブに分かるわけないでしょ
傭
んなわけあるか
傭
俺がお前の事どれぐらい知ってると思ってんだよ
栞暖
なぁにかっこつけてんの?笑
頬杖を付きにやにやする
傭
はぁッ?!かっこなんかつけてねぇし!
傭
俺はなぁ、お前が心配できたんだよ
ナワーブは真剣な目で私を見つめた
栞暖
...そう
傭
まぁなんかあったら言えよ
栞暖
うん
傭
じゃあな
ナワーブがドアノブに手を掛けた時にふと言ってしまった
栞暖
あっ...ありがとう
彼はこちらを向かずに手をひらひらさせ部屋を出ていった
その日の夕方...
今日は試合が無いから外に出てみる事にした
栞暖
涼しい...
栞暖
試合が無いってめっちゃいいじゃん
しばらくすると後ろから足音が聞こえてくる
探
あれ、先客がいたみたいだね
栞暖
のっ、ノートンさん...
探
ここ僕も好きなんだよね、いつもこの時間帯に1人で来るんだ
栞暖
私は今日はじめてきました
と言うと彼は顔を顰めて近付いてくる
栞暖
えっ、えッ...ちょ近いです
栞暖
なんなんですか
私は自分の服の袖で顔を隠す
探
こうしてみると一気に距離が縮まったみたいでね...
探
だからさ敬語もやめようよ?
栞暖
〇✕△&%[...
探
...なんて言ったの?
栞暖
恥ずかしい...
探
知ってるよ、さっきから心拍数上がってきてる
栞暖
バレてた?!
探
...
急に黙ったと思うと彼は笑いを堪えていた、その姿も含め全てが愛おしい
探
ねぇ栞暖ちゃん
栞暖
うん?
探
今度の休日一緒に出掛けない?
栞暖
...ええ?!