保健室。
未だ、中也が一年の頃。
殺し屋業務を始めて間もない頃だっただろうか。
疲れで眠って居た時だ。
人の話し声が聞こえて、薄らに目を開ける。
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
カーテンの隙間から、二人の様子が見えた。
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
太宰は珍しく白衣を着て居らず、向かいのドストエフスキーと愉し気に話して居る。
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
…何の話だ。 中也は姿勢は変えずに聞き耳を立てる。
だが、ヒントが少な過ぎて何も分からない。
太宰 治
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
僅かに大きな反応を見せたドストエフスキーに、太宰が笑む。
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
くつくつと笑い声を出すドストエフスキーに、太宰は答う。
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
意地悪い笑みを浮かべた太宰に、ドストエフスキーが頬杖をつく。
太宰 治
中也は『何時でも巫山戯てるだろ』と心の中で突っ込んだ。
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
太宰 治
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
フョードル・ドストエフスキー
太宰 治
中原 中也
中也には理解の及ばぬ世界か。 小さく溜息を吐いた時。
太宰 治
中原 中也
バレてる、と中也が身を揺らした。
太宰 治
フョードル・ドストエフスキー
嫌に鮮明な記憶だ。
あの時は、何も分からなかった。
でも、今ならほんの少しだけわかる気がする。
『罪は罰からの脱却』
その意味が。
同時に
『罰は罪からの脱却』
と言う事も。
だから
罪と罰はantonym…対義語なのだ。
罪を犯すは罰を受けるのが然り。
二つは輪廻。
だが、罪を犯せば其の罰は…
其処で思考は止まる。
時計は六時を指した。
中也は、殺し屋業務用の武器庫が段ボールの荷物から抜き取られて居る事に気が付く。
其の理由は、分からなかった。
コメント
36件
矢っ張りこういう謎というか天才同士の会話のクオルティーが凄い…っていうかこの学校行きたい。あのときの保健室の先生が太宰さんだったらどれほど良かったことか…
くっ!人間失格のあのシーンのやつ!(はい?) 今回も最高でした!ありがとうございます!