太宰 治
やや暫くして、太宰が顔を覗かせた。
中原 中也
中也は既に着替え終わって居る。
太宰 治
太宰 治
中原 中也
学校。
其の存在がはっきりして来る程に中也の声が強張る。
太宰 治
中原 中也
耐えなきゃ、と中也が俯く。
太宰 治
時計が七時を示す。
秒針が歩く音だけが、二人の間を埋めた。
中原 中也
中也の笑顔。 態とだとは分かった。
中原 中也
太宰 治
ただでさえ目立つ髪色なのだ。 他の人の目線を浴びるのはもう、堪えられない。
外は晴天。 自分との対照に、中也が苦笑いした。
普段は自転車通学の中也。 引っ越した親友から貰った物だった。
太宰 治
太宰 治
普段は近くのコンビニに違法駐輪をして居た。 一寸行って来る、と中也が駆けて行った。
コンビニに着き、何時もの自転車を探す。
見つけた、と思い鍵を差し込んだ。
その時。
中原 中也
知らない番号だ。
恐る恐る、メッセージアプリを開く。
スマホを取り落とすかと思った。
その後にはこうあった。
『来なかったり、誰かに云ったりしたら…』
『保健室が危険だぞ』
息が喉を掠める、乾いた音が聞こえた。
ぽたぽたと冷や汗が地面に落ちる。
中原 中也
時に其れは、吉と出る。
だが、
大抵の場面では、
凶。
『誰かに云ったりしたら…保健室が危険だぞ』
中也の瞳が揺れる。
太宰に、云うか、云うまいか。
中原 中也
震えた声。
僅かな吉に懸けて…
中也が赤い自転車で来た道を戻る。
太宰 治
太宰は携帯を見乍ら首を傾げる。
中原 中也
中也が応える。
『自転車、何処に置いたか分からなくなって』
嘘を吐いた。
何でも云って、と心配してくれた、太宰を、
中原 中也
コメント
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はぁ〜(*´Д`*)これだから神作は 尊いんだよ┐(´д`)┌ヤレヤレ (褒めてます)
今日も今日とて最高の1作品を有難う御座いますぅ⤴︎︎︎もう発想が天才すぎて、我にもの部分は(阿呆なので)わかんないけど太宰と中也の会話に嘘をついてるから虚言は我にも会話にもって入ってる…?何故こんなにも頭が宜しいのでしょうか頭を交換しませn(((殴中也の護衛についていきますわッ()