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中島
（ごめん、花怜）
中島
（こんなに情けない俺でごめん）
中島
（でもこれは、花怜の為なんだ）
中島
（今でも花怜が好きだから）
数日前
竜一
君が、中島くんかい？
中島
はい……。
竜一
わたしは、花怜の父親・竜一です
中島
ああ！
中島
初めまして。花怜さんと交際させて頂いております、中島星です。
中島
ご報告が遅れてしまい、申し訳ありません
竜一
いいんだよ、そんなことは
竜一
だって、すぐに花怜とは別れてもらうんだから
中島
……はい？
竜一
中島くん
竜一
……花怜と別れなさい
中島
…………どうしてですか
竜一
君、わたしが何の仕事をしているか、分かるか？
中島
……いいえ
竜一
総合病院で医者をしているんだ
中島
そう、なんですか。
竜一
君、病気だよね？
中島
！！
中島
……な、なんでその事……
中島
花怜にも、誰にも言ってないのに……
竜一
何度も君を病院で見掛けたことがある
竜一
君の病気は、三万人に一人と言われている難病だ
竜一
完治できる薬も治療法もない
竜一
そうだよね？
中島
……間違いありません……
中島
だからですか？
竜一
……
中島
俺には時間がないから
中島
花怜に一生寄り添えないからですか？
竜一
その通りだ
竜一
君には花怜に寄り添う力も時間もない
竜一
花怜には相応しくない
竜一
だから別れてもらう
中島
そんな！
中島
完治しないって、それは今の段階で……あと何年かしたら何か変わるかもしれないじゃないですか……！
中島
俺は……本気です
中島
花怜さんと生きていきたいです
竜一
……駄目だ
中島
っ……
竜一
中島くん。愛は綺麗事じゃない
竜一
理屈でもない
竜一
君と居れば花怜は傷付く
中島
！
竜一
本気で花怜のことを想っているなら
竜一
今すぐ、花怜と別れなさい
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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