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咲良

はい、今回は過去編です。

咲良

ではどうぞ

……ここは? ─ あぁ、そうか…

私…死んだんだ…

そう、あの時私は クロとしておしおきされて 死んだ。

でもなぜだか生きている。

皆よりあの世界で早くに死んだ私はリアルの世界で目が覚め、 後に目が覚める皆の為に 尽力していた。

​─────。 私が想いを託した彼は 最後まで生き残って 私の事件の真相を 解き明かした。 さすがは超高校級の探偵さん だなぁ…

聞くところによると、 あの世界の私達は、 リアルの私達が操作していた キャラクターに 過ぎないのだと、 そう、白銀さん(彼女)が 目が覚めた時に聞いた。

目が覚めた時に 混乱させてはいけないと思い… 私は彼の目が覚める前に その施設から去った。

施設を去った私は趣味が講じて ピアニストになっていた。

まあ、でも、 現実はそんなに甘くない。 キャラクターの私とリアルの私じゃ雲泥の差がありすぎる。

そんな私の密かな 楽しみと言えば、 動画投稿サイトで気に入った曲を見つけては アレンジを加えながら 弾いたり、 ストリートピアノを弾いたりと 言う動画を投稿したりすることだった。

ある日のことだった。 それは、あの施設を出てから1年と数ヶ月だった頃だった。

ピアニスト松

……ん?
なんだろこの曲……
聴いてみよう…!

最初は好奇心からその曲を 押して再生した。

だけど、その曲は─── 。

まるで、 キャラクターの時の私に向けて歌っているような曲で─。

ピアニスト松

…っ…これ……は……

すぐ分かった。 この詞、月の光を思わせるような曲調。 そして、この歌声。

ピアニスト松

…………っ

この曲を作ったのも、 歌っているのも… 彼、最原くんだった。

気付けば、私は、最原くんの作る曲のファンに… いや、彼のファンになっていた。 彼のコンサートがある度に通い、彼を陰ながら応援していた。

ここは例の研究所の跡地にある白銀さんが建てたキャラクターのお墓である (それっぽい背景が 無かったのよォ(by咲良))

アイ原終一

……え?

私は─。 白銀さんに口止めさせられていたけど、 真実を最原くんに話した。

アイ原終一

…だ……だって…赤松さんは…僕の目の前で……!

私の告げた真実に 最原くんは半信半疑の様子だった。

ピアニスト松

ごめんね……
私はあのキャラクターの様に死んでた方が良かったかな…?

アイ原終一

そ、そんなこと……!

私は彼にこんな顔させてしまっている私自身がゆるせなかった。

ピアニスト松

………最後のライブ、
絶対に行くね……

アイ原終一

……うん……

彼は次のライブでアイドルをやめると言っていた。 アイドルとして、 最後のライブだと思っていた。

でも彼の言う【さいご】は─ ライブの後に自殺しようとしていることだった。 その事を知った私は…… 必死に止めた。

ピアニスト松

……どうして……?
私は笑って皆とまた会いたい…!

ピアニスト松

誰も欠けることなく…
そこには最原くんにもいて欲しいんだよ…?

アイ原終一

……でも……でも僕は……

ピアニスト松

……嫌だよ……
私は誰も失いたくない…!

ピアニスト松

我儘だって分かってる!
でも……生きて欲しいんだよ………

アイ原終一

……赤松さん………

アイ原終一

僕はあのまま…赤松さんが死んでいた方が良かった……

ピアニスト松

……!

ピアニスト松

……そう……だよね…
こんなの困っちゃうよね…

アイ原終一

…………

ピアニスト松

………皆と生きちゃダメなのかな……?

アイ原終一

……でも今は違う。

アイ原終一

赤松さん…

ピアニスト松

……?なに…?

アイ原終一

今はキミに生きていて欲しいって思ってる……

ピアニスト松

………!

ピアニスト松

………いいの?
生きていても………

アイ原終一

……うん。
あともうひとつ伝えなきゃいけないことがあるんだ。

ピアニスト松

伝えなきゃ行けないこと………?

アイ原終一

うん………

アイ原終一

(静かに深呼吸)

アイ原終一

僕は赤松さんが───

───Fin ───

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ちゅきなんだ?

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