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某日の真夜中。ある公園に、一人の少女が佇んでいた。
少女
少女は公園のベンチに座り、小刻みに震えている。自身を落ち着かせるためか、何度も深呼吸をしていた。
少女
少女は浅い呼吸を繰り返し、自身を抱きしめるようにしながら、恐怖で目を瞑るのだった。
時は過ぎ、ある日の放課後。 北東橘高校(キタヒガシタチバナコウコウ)の生徒会室にて。
生徒会長
生徒会長に呼び止められた少女_____白鳥柚希(シラトリユズキ)は、帰り支度をしていた手を止め、生徒会長を見た。
あからさまに、嫌そうな顔をする白鳥。
白鳥柚希
生徒会長
白鳥柚希
両手を合わせ、生徒会長が懇願してくる。
生徒会長
白鳥柚希
白鳥が仕方なく頷くと、生徒会長は飛び上がり、白鳥の手を握った。
生徒会長
白鳥柚希
キラキラとした目で自分を見つめてくる生徒会長に、白鳥は思わず顔を顰めたのだった。
白鳥は、部活動集会の会場に向かっていた。幸いなことに、塾まではまだ時間がある。 だが、白鳥が生徒会長の要求をのんだのには、別の理由があった。
白鳥柚希
白鳥柚希
そう。 白鳥は、オカルト研究部に入部しようとしていた。
偏差値が低い高校だからか、北東橘高校には不良生徒が多い。もちろん、部活に入っている不良生徒なんていないし、いたとしても皆幽霊部員だ。
そんな中、部活を立ち上げた一人の生徒がいた。
白鳥柚希
奇妙なことに、その不良生徒、黒瀬百々(クロセモモ)が、オカルト研究部を立ち上げたのである。
白鳥柚希
噂はかねがね聞いている。男子の不良50人を、たった一人でボコボコにしたとか、他校の不良と喧嘩して、無傷で帰って来たとか。
だからこそ、白鳥はオカルト研究部に興味を持った。最恐と恐れられる不良生徒が設立した部活は、一体どんなものなのか、と。
白鳥柚希
誰が何と言おうと、白鳥はオカルト研究部に入るつもりでいた。
白鳥柚希
挨拶が終わると同時に、ガヤガヤと騒ぎ出す教室。
白鳥は手早く荷物をまとめ、教室を出ようとする一人の生徒_____黒瀬を追いかけた。
白鳥柚希
黒瀬百々
振り向きもせず、黒瀬は口数少なく言う。白鳥が追いかけていたことに気付いていたのだろうか。少し不機嫌そうな声だ。
白鳥柚希
白鳥は若干の恐怖心を抱きながら、入部届を片手に黒瀬に近づいた。ようやく、黒瀬が白鳥を見る。
そして、白鳥の入部届を見るなり、黒瀬は目を丸くした。
黒瀬百々
白鳥柚希
黒瀬百々
あからさまに動揺している黒瀬。
白鳥柚希
白鳥は強気に出てみることにした。
白鳥柚希
黒瀬百々
白鳥柚希
黒瀬百々
白鳥柚希
しどろもどろになる黒瀬を見て、白鳥はさらに踏み込むことにする。
白鳥柚希
白鳥柚希
黒瀬百々
遂に耐えきれなくなったのだろう。黒瀬が我武者羅にそう叫んだ。 強引に白鳥から入部届を奪い取ると、ペンでサインを書いていく。
そして、サイン入りの入部届を白鳥に突き付けた。
黒瀬百々
まさかこんな展開になると思っていなかった白鳥は、目を丸くして入部届を受け取った。
白鳥柚希
白鳥柚希
黒瀬百々
やってしまったと言わんばかりに顔を背ける黒瀬を横目に、白鳥は言う。
白鳥柚希
黒瀬百々
白鳥柚希
黒瀬百々
黒瀬は目を反らしながら頬を掻いている。どうやら、とぼけるつもりらしい。
白鳥柚希
白鳥柚希
白鳥はそう言い、先程黒瀬がサインした入部届を見せつける。
黒瀬は、白鳥の顔と入部届を交互に見やった後、観念したようにため息を吐いた。
黒瀬百々
コメント
3件
面白かったです!冒頭の夜の公園で震える少女のシーンから一転、白鳥さんと黒瀬さんの会話のテンポが良くて、一気に引き込まれました。特に黒瀬さんの「げっ」からの慌てようが、不良のイメージとギャップがあって可愛らしくて、思わず笑ってしまいました。白鳥さんの強気な姿勢も清々しくて、この2人のやり取りをもっと見たいと思いました!