《連載🌟》染まっていく恋

『消したいけど消えない過去』

🎯 視点

💤の部屋

しばらくくにおが今までのことを 話してくれた。 れるちとゆうくんに話したときのこと、大学のときの再検査のこと。 今まで知らなかったくにおのことを たくさん知った。 ...かれこれ1時間半ほど立った。

そんな辛そうな顔してるくせに

いじめられるようになっちゃってっ

やだっ！来ないでっ！ 怖いっ！！

いじめ...

''come'' 【来て、こっちへおいで】

言うことを聞き近くへ来た くにおの手は震えていた。

怖いよな

''Good boy'' 【よく出来ました】

''stay'' 【待て、そのまま】

''Good boy'' 【よく出来ました】

''look'' 【見て、目を逸らすな】

''say'' 【教えて、言って】

やばい

可愛い

くにおがほしい

くにおの全てが

いや、ダメだ

俺はくにおに話してない こえくんとの今までの関係を...

くにおは話してくれたのに

''Good boy'' 【よく出来ました】

またくにおの手が震えはじめる。

なんでそんなに焦って...

でもくにおが望むなら...

''kneel'' 【跪け、お座り】

くにおは膝から崩れ落ちるように 床に座った。

''怖い''ｯ

Safe wordを使われた瞬間 俺は動けなくなった。 頭が上手く回らない。 思考が停止したような感覚。 契約書も書かない口だけの約束なのに とても強い力。 お互いの信頼で作られる約束。 ...これがSafe wordの力。

早く動け

くにおを褒めてあげないと

俺はくにおをいじめたやつらとは 違う！

俺は震え過呼吸になってる くにおを強く抱き締めた。

''Good boy'' 【よく出来ました】

俺を強く抱き締め返してきた。 くにおはひたすら俺の胸で泣いた。

怖い思いさせてごめん

しばらくするとくにおは 泣き疲れたのか寝てしまった。 そんなくにおを俺はベットに 寝かせた。

目、腫れちゃってるな

俺の決意はくにおが寝ている部屋に 沈んだ。