TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

あれから、おれは 院内の学校に体調合わせながら通っている。

笹原

❤️くん、勉強好きなのね?

❤️

(。_。`)コク

そう、おれは勉強は嫌いでは無い。 なにかに没頭したいときは、勉強か料理だった。

笹原

じゃあ、今日はこの問題からやっていきましょ!

そう言われ、数枚プリントが渡される。

❤️

(ん、これどうやるんだ……)

周りを見渡すも、聞こうに聞けない……… わかるとこだけ解いて、次のプリントへ…… 数学に関しては、単元かわると、中々……

美咲先生

お、今日も頑張ってるね!

❤️

(あ、美咲先生……!)

先生がプリントを覗き込む。

美咲先生

あれ?ここは解かないの?

❤️

🖋_わからないんです。解き方が……)

美咲先生

なるほど!ちょっと待ってて?

❤️

(。_。`)コク

美咲先生が、誰かを呼びに言った。

笹原

分からないとこあるんですって?

❤️

(。_。`)コク

美咲先生

聞けずに居たみたいで…
私数学苦手なんですよね……(›´-`‹ )

❤️

ふふ(笑)

美咲先生

あ、今笑ったでしょ!(笑)

❤️

あ………

美咲先生

ん?今、あって言った?

❤️

(。_。`)コク

美咲先生

微かだけど、聞こえた!!ちょっとかすれてたけど。

❤️

(えっ!?)

笹原

私も聞こえた気がするわ!

美咲先生

うわぁ、なんか嬉しい!!

笹原

ほんと!でも、無理しないで?

❤️

(。_。`)コク

美咲先生

勉強しだして、ちょっと落ち着いてきたもんね、もしかしたら、声も出てくるかもね!!ま、焦らずいきましょ?

❤️

(。_。`)コク

美咲先生

あ、これからは頷きながら「はい」って言ってみよっか?

❤️

『はい!』

美咲先生

ふふ(笑)まだ声はでないけど、会話してるみたいでいいわね(^^)

なんか嬉しかった。 僕のしたことで、笑って喜んでくれる人がいる。 なんだか、久しぶりに、胸があたたかくなった…

あれから、僕は毎日、院内学校に行った。 言語療法のリハビリも受けたり、美咲先生や、笹原先生とは、筆談しながらも、口を動かしていた。 微かに音が出ることが増えた。 ただ、かすれて聞き取るのはまだまだ難しい。 でも、なんか毎日が楽しいと思えてきた。

美咲先生

❤️くん、だいぶ笑顔でてきたね!

笹原

口数は少ないけど、前からしたら話してくれるようになってね、❤️くん、お料理が好きらしいのよ!

美咲先生

え!ほんとに?

❤️

『はい!』🖋_色々作ってました!

あ、そういえば……… 最近、気になることがある。 お父さんはどうしてるんだろ……

美咲先生

どうかした?

❤️

あ………『あの……』🖋_父は…どうしてますか?

美咲先生

あ………

母のことは、簡単だけど、最初らへんに聞いた。 父も別の病院に運ばれたとは聞いたけどそれっきり。

❤️

ん?

美咲先生

そういえば、その後の事は聞いてないわね………

❤️

………『そっか』

元気ならお見舞いくらい来てくれてもいいのに……

笹原

そうだ、❤️くんにお願いがあるの!

❤️

ん?

笹原

いくつか、レシピ書いてくれない?

❤️

へ?

笹原

もうすぐ、孫の誕生日なのよ!でも私、料理はあんまり……レパートリーもすくないし。子供が好きそうなものがあまり思いつかなくて……

俺にはわからない。 むしろ、誕生日に何かしてもらった記憶がない………

美咲先生

❤️くん?

❤️

……………

笹原

あ、無理ならいいの、ごめんなさいね、こんな個人的なお願いしちゃって💦

もし、自分が………と、考えてたら、ふと、思い出した。 昔、誕生日に、お子様ランチをオネダリした事があった。もちろん、叶う訳もなく。冷たく拒否られた。 でも、いつも一緒だった友達が、誕生日に作っで貰ったと自慢していたのを思い出した。

紙に、ささっと、書いていく。まずは、絵。 そして、その周りにメニューと、簡単なレシピ…… それを渡す。

❤️

『はい。これで良ければ…』

笹原

えっ!?すごい!ありがとう(^^)

美咲先生

うわ!美味しそ(*´﹃`*)

今日は俺の誕生日。 ま、いつもと変わらない日。 最近、よく、仲良かったあの子が夢に出てくる。 けど、なんでだろう。顔はボヤけ、名前が分からない。けど、すごく会いたい。 今日は夢でその子から、さよなら告げられた。 なんだかすごく悲しくて。 誕生日の日に見るような夢じゃないでしょ!と思いながら、外を見る。 中庭の桜の木が、咲いていた。

美咲先生

❤️くん!どう?調子は!

❤️

まぁまぁですかね……

美咲先生

だいぶ声もでるね!

❤️

はい!まだ掠れてますけど…

そう、声が出始めた。 言語療法士の先生からは、もう少し時間はかかるけど、元に戻るよと言われた。

美咲先生

今日は天気もいいし、桜も咲いてるから、お昼ご飯、中庭で一緒にどう?

❤️

え、いいんですか?

美咲先生

うん。せっかくの天気だもの、お花見しないとね(^^)

❤️

お花見……か。いいですね!

❤️

うわぁー綺麗!

美咲先生

ほんとね!

笹原

ごめんなさい、お待たせして!

美咲先生

全然、今来たとこです(^^)

❤️

先生もお花見?

笹原

そう、一緒にいいかしら?

❤️

もちろん!

笹原

お花見と言ったらお弁当でしょ!
はい、これ❤️君の。

❤️

え?

笹原

はい、美咲先生のも。

美咲先生

ありがとうございます😊

笹原

じゃあ食べましょ!

いただきまーす! と言って、 ちょっと大きめのお弁当箱を開けたら そこには……

❤️

えっ?

笹原

ふふ(笑)孫にすごく喜ばれてね(笑)
そのお礼(笑)ちょっと子供すぎたかしら?

❤️くん、今日お誕生日でしょ?

美咲先生

私のもだぁー!(笑)

❤️

あ………

笹原

お誕生日おめでとう(^^)

美咲先生

おめでとう(^^)

❤️

………っ!

美咲先生

さ、食べましょ?

すごく嬉しくて、涙がポロリ。 涙を拭き、お弁当を口にする。

❤️

……美味しい!!

笹原

良かった(*^_^*)

すると、不思議なことに、 頭の中にあの男の子が。 「❤️誕生日おめでとう!」

❤️

あ………💙……

美咲先生

ん?お友達?

❤️

え、あ、はい。大事な人なのに思い出せなくて。

やっと思い出した。
ずっと名前と顔がわからなくて。でも最近、毎日のように夢にでてきて。


このお子様ランチも、小さい頃💙が誕生日に、お母さんに作っで貰ったと自慢してたんです(笑)

美咲先生

そっかぁ

❤️

彼はずっと一緒に居てくれて。なのに……

笹原

そろそろ外出もできる頃でしょ?1度その子に会いにいってみるのは?

美咲先生

そうね……同じ学校だったのよね?

❤️

はい。

美咲先生

学校に連絡してみるわ!

夕方、美咲先生から、返ってきた言葉は、悲しいものだった。

💙くん、引っ越したそう。 引っ越し先は、個人情報保護で。教えられないって。 それと、4月から、施設に行くことになる。 学校も変わるの。 との事だった……

君を幸せにしたい _ー💙❤️編ー

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

243

コメント

2

ユーザー

声出るようになって良かったです😭❤️ 大変な事を1つ1つ乗り越えて…本当凄い✨

ユーザー

声出てよかった❀( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )❀少しづつ回復してるね。嬉しい♡これからだ!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚