テラーノベル
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私は人を信用出来なくなった
意見も自由も全て壊される
目の前に広がる、聞こえないはずの悪口の数々
周りは、嘲笑う目と期待を与えるだけ
誰も助けてくれなかった
私の本心なんて、幼少期から封鎖されて
親が水を与えたのは、"偽"の私
周りに笑顔で何を言われても断らない
好都合で扱い易い"偽"の私
愛されていたと思う
だけど、それと同時に私の心の崩壊が始まった
ガラスに映る醜い私を殴って殴って
自分の考えを殺す
私がいる必要なんてなかったんだ
認めてくれる人間なんていないのだから
星宮 明美
星宮 阿魏
目の前に広がる、男物の玩具と服
それは私にとって呪いで重荷になっていた
星宮 瑞月(幼)
うちの一家は、有名な経営者の一族だ
男だけが望まれる
でも、私という変異型が生まれてしまい
家族はそれが嫌で、こうやって私を男として強要していた
星宮 明美
星宮 明美
星宮 瑞月(幼)
見た目も声も顔も全てだ
伸ばしたい髪を切られ
声も日々、変声機を常備して過ごしていた
何もかもが縛られていた
星宮 瑞月(幼)
星宮 明美
星宮 阿魏
星宮 瑞月(幼)
こうやって従っている自分が気持ち悪いと何度も感じた
それでも、親に対抗する手段なんてなかった
犬のように、施錠されていたから
星宮 瑞月(幼)
星宮 瑞月(幼)
部屋に入り、ベットの上で涙を流す
簡単に出れそうなドアも窓も
怖くて仕方がなかった
その度に心が撃ち抜かれて、生きるのさえ辛い
星宮 瑞月(幼)
星宮 瑞月(幼)
男であることがこの家では当たり前なんだと分かってても
キラキラとしたものや可愛い色のものが着たい
女の子として、優しく抱いて欲しい
叶わない夢を望んでいた
コメント
3件
え、神すぎやしませんか…?