???
………まずいな………
???
このままだとあの国に負けてしまう……
???
ですが兵士はもうほとんどが………
???
………最終手段に出るしかない、か
???
最終手段、ですか?
???
あ、まさか………あれを放つ気ですか!?
???
……そうするしか勝ち目はない
???
あの敵国の前線の隊長を殺さねば
???
我らが殺される
???
でもあれは……ちゃんと話を聞くかわかりませんよ!?もうあれは人ではなく……
???
………分かっている
???
『能力を人工的に与えたことで彼らの自我は無くなる』
???
それがあの兵器のデメリットだからな
???
やるしか………ないんですか?
???
やらねば死ぬ。死にたくなければ放つしかない。
???
奴らはあの兵器に勝てぬだろうからな
???
………………
???
わかり、ました
???
すぐにでも実行します
レイ
………ここ、は?
暗い。光が見えない。
そして遠くからうめき声が聴こえる。
レイ
…………?
そっと警戒しながら進んでいく。
徐々にそのうめき声に近づくにつれてはっきりと言葉を聞くことが出来た
"助けてくれ"
"俺達はこんな姿になりたくなかった"
レイ
こんな姿………??
姿を見ようにも周りが暗くて光すらないこの空間で見ることは出来なかった
でも違和感を感じる。
人間ではない気配がする。
たしかに人間としての気配もある。
ただこれは化け物の気配。
"苦しい。痛い。"
"俺達を苦しみから解き放ってくれ"
"もう人を殺したくない"
レイ
……………
これは夢のはずだ。
痛みはない。苦しくもない。
ただ僕は感じた
僕があの夜感じた嫌な予感はこれではないかと。
ミア
…………んん
ノア
起きたかミア。早速だが戦闘態勢に入るぞ
ミア
………え?
ミア
敵襲??
ノア
ああ
ノア
でも何かがおかしい
ミア
どういうこと?
ミア
普通の兵士じゃないの?
ノア
ああそうだ
ノア
ありゃあバケモンだ
ノア
あんなやつ見たことない
ミアは敵国の方を双眼鏡で見る
ミア
なに………これ………
そこには人間の姿はしているが手足が異形だったりそもそも人間じゃない姿の者もいた
それはうめき声をあげながら、こちらへと向かってきている。
ノア
………あれに対抗出来る術はあるのか???
ノア
今のこの国に………
レイ
………隊長!!!!
ノア
レイ、どうした?
レイ
あの化け物と戦ってはいけません!!!!
ミア
どういうこと……?
レイ
戦えば皆死んでしまいます!!!!
レイ
昨日から嫌な予感がしたんです
レイ
だから…………
ノア
………そうだな
ノア
今は戦うべきじゃないだろう
ミア
………作戦を、練らないとね
レイ
僕は皆にこのことを伝えてきます!!
ノア
ああ、頼む
そうして作戦会議が始まった
その間にも敵は少しずつ彼らに近づいていくのであった