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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

コンコン

入るよ姉ちゃん

ガチャ

彩(サヤカ

おかえり徹ニコ

ピアノ弾いてたの?

彩(サヤカ

うん

じゃあさいつもの弾いてよ

彩(サヤカ

あれ好きだね徹

姉ちゃんが弾くから好きなんだよ

彩(サヤカ

そっか笑

•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪

、、、

彩(サヤカ

、、、学校はどうだったの?席替えがあったんだっけ?

そう窓側のいい席当たったよ

彩(サヤカ

いいね

うん

あとはテストがあった、難しかったけどそこそこ解けたと思うよ

彩(サヤカ

ピタッ

、、、?弾かないの?

彩(サヤカ

頑張ってるんだね、徹ヨシヨシ

!やめてよ子供じゃないんだから

彩(サヤカ

やめてもいいの?

、、、少しだけだよ

彩(サヤカ

うんニコ

、、、姉ちゃん

彩(サヤカ

ん?

今日学校でさ、姉ちゃんの話してる奴いた

彩(サヤカ

、、、そっか

なんでみんなは姉ちゃんの話できて俺は出来ないの?

彩(サヤカ

、、、

姉ちゃんがデロデロに酔って帰ってきたんだって言ってた

外にも出てるんだよ、姉ちゃんは出れないのに

彩(サヤカ

それはね徹、、、

姉ちゃんは外に出たいとか思わないの?

彩(サヤカ

、、、思うよ

じゃあなんで

彩(サヤカ

お母さんから言われてるでしょ、昔からずっと

彩(サヤカ

私は身体が弱いから外に出れないの

話したらいけないのは?関係ないじゃん

彩(サヤカ

、、、お母さんなりの考えがあるんだよきっと

俺、母さんが何したいかわかんない

彩(サヤカ

嫌いにならないでね徹、お母さんが悲しむから

、、、うん

この家は昔から変わっている

変だと思ったのは小学3年生の頃

それまでは当たり前だと思っていた

遡ること俺が5歳、姉ちゃんが7歳の頃だ

ふんふふーん♪

できた!ねぇお姉ちゃん見て!

彩(サヤカ

ん?

徹とお姉ちゃん、お母さん書いたんだ!

彩(サヤカ

上手だね徹ニコ

俺と姉ちゃんは今も変わらず、ずっと中が良かった

ね!お歌歌ってよ!いつもの!

姉ちゃんによく歌ってもらって、遊んでもらって幸せだった

彩(サヤカ

また〜?笑

おねがい!

彩(サヤカ

しょうがないな〜

彩(サヤカ

𓈒♪𓂃 𓈒♪𓂃 𓈒♪

(お姉ちゃん楽しそうだな〜

俺は自分が好きな外でも姉ちゃんと遊びたかった

でも、この家には決まりがある

お母さん

!お母さん!

彩(サヤカ

お母さん

お母さん

お姉ちゃんのお歌聞いてたの?

そう!あと徹ね絵書いたんだ!

お母さん

上手に掛けてるわね〜徹

お母さん

でもね徹

お母さん

これから絵を描く時はお姉ちゃんは書いちゃだめよ?

彩(サヤカ

お母さん、、、

?どーしてだめなの?

徹お姉ちゃんも描きたい

お母さん

いつも言ってること、なんだっけ?言えるかな?

お姉ちゃんのことは口にしてはいけない、徹口にしてないよ?

「姉のことは口外してはならない」

お母さん

口だけじゃなく書いたりすることもだめなの

お母さん

お姉ちゃんのことは誰にも知られてはだめなのよ

姉のことは家族以外に知られてはいけない、それがこの家の決まり

どうして?

お母さん

お姉ちゃんは身体がとっても弱いの

理由は身体が弱いから、ただそれだけ

そうなの?

お母さん

そうよ

、、、うんわかったもう書かない

お母さん

いい子ねニコ

彩(サヤカ

、、、

お母さん

彩、そろそろ薬の時間でしょ

彩(サヤカ

もう飲んだよ

お母さん

そう、偉いわね

お母さん

じゃあ部屋に戻って休みなさい

彩(サヤカ

はい

お姉ちゃんもう部屋に戻っちゃうの?徹もっとお話したい

お母さん

だーめ、お姉ちゃんは疲れてるの

、、、

彩(サヤカ

また遊ぼうね徹

約束だよ?

彩(サヤカ

もちろんニコ

!ニコ

初めはこれが当たり前で普通だった

でもだんだん成長していくにつれ、このおかしさに気づき始めて来た

よくよく考えると身体が弱いだけで口にしてはいけない理由にはならないからだ

俺が学校から帰ってくると、2階からはピアノの音がする

姉ちゃんが弾いているからだ

姉ちゃんはほぼ毎日ずっとピアノを弾いている

チャイムが来ても出ることは許されず、スマホは持たされていない

姉は外を知ることも、何も出来ないのだ

そんな姉はまるで、鳥かごに閉じ込められているかのようだ

姉の顔は笑っていてもどこか暗く、寂しい顔をしている

姉ちゃんのことは大好き、母さんのことも

でも自分でもおかしいと気づいているのにも関わらず何も言わない、反抗しない姉が

何がしたいのか、何のために姉を閉じ込めるのかわからない母が

俺は少し、、、嫌いだ

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