佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
瓦礫と、硝子と木屑の破片の
散乱したリビングの奥。
冷蔵庫に仕舞っていた、それを手にして
私は思わず笑みを零す。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
それを見せびらかすように掲げ上げた時、
裏面に書かれたある文字が
私の瞳を悪い意味で奪った。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
勢いよく冷蔵庫を再び開き、
その扉の裏に掛けられたメモ用紙を見る。
72ー9/5
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
素手で掬い、それを口へ放り込む。
爪の隙間に細かいそれらが
幾つか入ったが、
いつもの事であるし、
特に気にせず繰り返す。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
足元のバケツに手を突っ込む。
そう、手洗いだ。
波紋と共に色が広がってゆく。
徐々に黄色く、汚くなっていくその光景は
不思議とどこか綺麗であった。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
橙色のそれを掬って、髪に慣らす。
念の為言っておくが、
別に好き好んで、この水を使っているのではない。
単に貴重な資源である水を、
少しでも明日のために、残しておきたかったのだ。
佐藤サナ
佐藤サナ
『りりりり、りん』
玄関の方から、目覚まし時計の音が鳴る。
これは私にとっては、『起きろ』という音ではない。
『行け』という音だ。
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
佐藤サナ
私は外へと駆け出した。
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