主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第10話 最後の夜と朝の光
屋上での出来事からしばらく、らんはうつむいたまま動けなかった。
こさめとみことは、先に校門に居てもらっている。
嗚咽が収まりかけても、目の奥に残る痛みは消えない。
その肩を支えながら、いるまは低く言った。
いるま
らん
いるま
いるま
らんの胸が一瞬だけ跳ねる。
弟たちまで巻き込んでしまった――その思いが胸を締め付ける。
けれど、いるまの瞳は真剣で、逃げ場を与えてはくれなかった。
らん
いるま
即答。
いるま
いるま
その声音に、らんは言葉を失った。
昇降口を抜けると、校門の前で三人が待っていた。
みことは腕を組み、こさめは不安げに空を見上げ、なつとすちはらんを見つけると小さく息をついた。
なつ
すち
小さな声が震えていた。
その瞳には涙の光が宿り、必死に隠そうとしているのが分かる。
胸が痛んだ。
らん
そう思った瞬間、いるまが低く声を落とした。
いるま
いるま
らん
いるま
いるま
ポケットから黒い端末を見せる。
いるま
いるま
らんの瞳が大きく見開かれた。
らん
いるま
いるま
いるまは真っ直ぐ見据えた。
いるま
いるま
いるま
言葉が喉で詰まった。
「耐える」という言葉は、これまで何度も自分に言い聞かせてきた。
でも今回は違う。
終わりが見えている。
仲間が隣にいる。
らん
らんは唇を噛み、やがて小さく頷いた。
夕暮れ。
家の前に立つと、玄関の向こうから重い足音が響いてきた。
嫌な予感が背中を這う。
扉が開いた瞬間、怒号が響き渡った。
乱暴にらんの腕が掴まれる。
だが今回は違った。
みこと
みことが一歩踏み込み、その手を振り払った。
こさめ
こさめの声が震えていたが、はっきりとした響きを持っていた。
父の顔色が変わる。
その瞬間、ポケットの中で震える音がした。
いるまが取り出したスマホの画面には、「通報完了」の文字が光っている。
いるま
いるま
父の手が空を切る。
怒りに任せて振り上げられたが、その瞬間。
すち
なつ
なつとすちが同時に叫び、兄の前に立ちはだかった。
小さな体で必死に広げた両手。
涙で濡れた顔。
なつ
時間が止まったかのような一瞬。
次の瞬間、遠くからサイレンの音が近づいてきた。
夜の街に赤い光が瞬く。
制服姿の警官たちが家に入り込み、父の腕を押さえる。
荒々しい叫び声が響いたが、もう誰も震えてはいなかった。
いるまが静かに言う。
いるま
らんは立ち尽くしていた。
耳の奥でまだ怒号の残響が消えない。
けれど、その腕をなつとすちが必死に掴んでいた。
なつ
すち
涙声に、らんの胸が揺れた。
視界が霞む。
頬を濡らすのが涙なのか汗なのか、もう分からなかった。
夜。
六人は一つの布団に集まるようにして眠った。
小さな部屋に並ぶ呼吸の音。
らんは目を閉じながら、静かに思った。
らん
重く沈んでいた胸の奥に、ほんの少しだけ温かな光が灯る。
それは、長い闇の向こうに差し込んだ最初の朝の光だった。
第10話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡110
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コメント
2件

やっと救われたのか😭😭😭
ようやく父親逮捕だ!