少し前のお話。
ある国に、一人の女の子が生まれた。
彼女の名前はテュケ
けれど、両親はテュケが10歳になったときに亡くなった
テュケ
お母さん…お父さん…
テュケは一人ぼっちの女の子
そんな彼女を見ていた女神がこう言いました。
エリス
なんて可愛い女の子だこと。
エリス
そうだわ、あの子に魔法をかけて遊びましょう
エリスはテュケにある魔法をかけました。
エリス
ふふふ……♪
どう楽しませてくれるかしらね
どう楽しませてくれるかしらね
…………
…………
テュケ
…っ!いたい!離して!!
いじめっ子
化け物!!!!!
お前は人間じゃないんだよ!この街から出ていけ!
お前は人間じゃないんだよ!この街から出ていけ!
いじめっ子
そうだそうだ!
お前は鼠よりも汚い!
お前は鼠よりも汚い!
テュケは、いじめられていました。
テュケ
私が何をしたというのですか…神様…
テュケ
くぼんだ両目、痩せすぎた身体…
テュケ
お金もなければ食べるものも家もない。
テュケ
私を姿を見たら皆が化け物だと言う。
テュケ
けれど、悲しいなんて思わない。
だって。涙がほら、でてしまうから……
だって。涙がほら、でてしまうから……
彼女は願います
テュケ
もしも願いがひとつ叶うなら…世界でたった一人だけでもいい、友だちが欲しい……
テュケ
生きることはとても素晴らしいことだよって…誰かに言って欲しかったよ……
エリス
ふふふ…♪
いいわぁ、もっともっと願いなさい。
さぁ!楽しませて!!!
いいわぁ、もっともっと願いなさい。
さぁ!楽しませて!!!
テュケは心からそう願いました
そうして今日も涙を流し 眠りにつくのです