陸
床にぶちまけた書類…片さないと…
大和さんに見られたら困るし…
バサバサと適当に書類を積み上げ、カーテン裏のテーブルに隠すように置き、ベッドにもう一度横たわると病院着がはだけてしまった。
このはだける感覚がなんだか懐かしくて、「あぁ、本当に入院してるんだ」と実感してしまう。
癌のことは、メンバーには話さないと決めた。
だって何となく…嫌だったから。
陸
もう嫌だな。
なんでこんな身体なんだろう。
大和
陸
大和
陸
大和
陸
大和
陸
何気なくついたような嘘を一瞬で見破られてしまって少し驚く。
俺、そんなわかり易い…? ちょっとヘコむよ…?
大和
陸
大和
陸
大和さんは俺の言葉にほんの少し眉を顰めたが配慮してくれたのか「もう聞かねぇよ」という顔になって、「そっか」と呟くように言った。
それがなんだか…悲しかった。
聞かれたら聞かれたで言いたくないくせに聞かれないと悲しくなるなんて…俺、最低な奴だな。
ぎゅうっと胸が痛む
陸
大和
涙が溢れそうになるのを必死で抑えて笑顔を偽った。
陸
汚い人間。
コメント
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だから山ンディには 話せって…(´・ω・`)