テラーノベル
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淡い青空、花びらように漂う瑞雲は旅立ちに祝ってるかのようだ。
モブ男
一ノ瀬四季
四季はゆっくりと足を進めた。
自分が育ち、学び、彼らのいるこの地を離れるのだ。
一ノ瀬四季
少年の表情は、魂が抜け落ちたかのように無表情へと変わっていた。
まるで、操り人形のように。 静かに、去ろう──────
一ノ瀬四季
モブ男
モブが声をかける。だが、その声は風にのり、誰の耳にも届かなかった。
桃際右京
聞き覚えがある、優しげな声。
いつも、壊れないように優しく丁寧に接する彼らの声がした。
嘘だと思った。だって、彼らの目的で俺は捨て駒だと思っていたから。
なのに、優しく守ってくれる。 彼らは、いつも俺の傍にいてくれる。
一ノ瀬四季
桃際右京
一ノ瀬四季
手が震える。喉が締まり、上手く言葉を発せない。
桃鐘銀
動き出していた足が、身体が止まる。
思考がごちゃごちゃしていて、何を話せばいいか分からなかい。
彼らに拒絶されるかもしれない。否定されるかもしれない、受け入れて貰えないかもしれない。
そんな負の感情がループする。 どうすれば嫌われずにすむ?どうしたら、いいのか分からない。
桃坂国領
一ノ瀬四季
一ノ瀬四季
そう考えると、何故か分からない。『俺は捨て駒だから?』『消えても大丈夫だから?』 いや、これはさっきの質問の答えじゃない、言い訳だ。
一ノ瀬四季
モブ男
一ノ瀬四季
後ろからモブの声がした。
あなたは、本当に気付かぬまま逃げ続けるの?
その瞬間、黒い霧で覆われていた思考が晴れる
俺は、みんなの為て言っているけど。本当は自分の為だったんだ。
自分が、だらしなくて、弱虫で、何も出来ないと思われたくなかったんだ。
俺の弱さを見せたくなかっんだ。見せてしまったら、否定されるかもという恐怖で言えなかったんだ。
でも、もう逃げない。彼らがここまでしてくれてるんだ。
俺をただの駒ではなく、たった人の人間として問いかけてくれてるんだ。
四季の心には大きく根を貼ったカキツバタが咲いていた。
コメント
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( '-' )スゥゥゥゥ⤴最高すぎるッッ✨ 今回もめっちゃ面白かった!! 続きもめっちゃ楽しみにしてる!