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#Iris
yuna
32
めぅり
1,306
ゆら@更新遅くてごめんなさい
29
15
足音が近付いてくる。 一つや二つじゃない。 何十人もいるような重い足音。 ドドドドド――― ifの顔が歪んだ。
まろ
ないこは目の前の鉄扉を殴る。 ドン!!
ないこ
もちろん開かない。 分厚い特殊合金。 少し揺れただけだった。 その向こうから。 かすかに声が聞こえる。
りうら
りうらだ。 まだ聞こえる。 まだ意識がある。
ないこ
ないこが叫ぶ。 すると。 向こうで何かが落ちる音がした。 ガタンッ。 そして。 掠れた声。
りうら
全員の顔が上がる。 聞こえた。 確かに聞こえた。
ほとけ
ほとけ
ないこ
ないこは再び扉を叩く。 ドン!! ドン!! ドン!!
だが。 その時。 研究員達が現れた。 さらにその後ろ。 黒い装備の警備部隊。 数が多すぎる。 悠佑が舌打ちした。
悠佑
しょうが前にでる。
しょう
次の瞬間。 戦闘が始まった。
警備員
警備員が突撃してくる。 悠佑が迎え撃つ。 衝撃で数人が吹き飛ぶ。 ないこも応戦する。 ほとけが援護。 ifがロック解除を試みる。
まろ
額に汗が浮かぶ。 電子ロックはもう半分壊れている。 あと少し。 本当にあと少し。
その時ーー
向こう側の扉の中から。 大きな物音が響いた。 ガシャン!! 全員が振り向く。
しょう
返事はない。 代わりに。 研究員達が慌て始めた。
研究員
扉の向こうから聞こえる声に ないこは顔色を変えた。
ないこ
拳が震える。
その頃。 扉の向こう。 りうらは床に倒れていた。
身体が熱い。 息が苦しい。 頭が痛い。 能力が溜まり続けている。 逃がせない。 使えない。
ほんとに限界だった。 それでも。 聞こえていた。 みんなの声が。 ないこの声。 ほとけの声。 みんなが助けに来てくれた。
だから。 必死に身体を起こす。 鎖が鳴る。 ガチャ…… ガチャ……
りうら
視界が霞む。 それでも。 笑おうとした。 助けが来た。 そう思ったけれど。 神様はどれ程の試練を与えるのだろう。 モニターを見た研究員が言う。
研究員
研究員
研究員
りうらの表情が固まった。 追加。 その言葉の意味を知っていた。 昔から。 嫌というほど知っていた。
研究員
研究員がデータを見る。 そして。 口にした。
研究員
りうらの目が見開かれる。
りうら
同じ頃。 外では戦闘が続いていた。 ifが叫ぶ。
まろ
バチバチッ!! 電子ロックが火花を散らす。 あと一歩。 あと一歩で。
その時。 研究所全体が停電した。 真っ暗になる。
ほとけ
ほとけが声を上げる。 次の瞬間。 予備電源が起動。 照明が戻る。
だが。 鉄扉の前には。 大量の研究員と警備員。 さらに。 天井から無数の拘束装置が降りてきた。
まろ
ifが言い終わる前に。 ガシャン!! 拘束具が作動する。 全員の動きが止まった。
ないこ
ないこが暴れる。 悠佑も抵抗する。 だが数が違いすぎた。 あと少しだった。 本当に。
連行される直前。 ないこは最後に扉を見た。 すると。 ほんの一瞬だけ。 小窓の向こうに人影が見えた。 ふらふらと立つ。
真っ赤な顔。 ぼやけた視線。 りうらだった。 目が合う。 ないこが叫ぶ。
ないこ
りうらの唇が動く。 声は聞こえない。 でも。 確かにこう言った。
りうら
そして。 研究員達に支えられながら。 奥へ連れて行かれてしまった。
数時間後。 再び牢屋へ戻されたメンバー達の前に。 研究員が現れる。 脱出は失敗した。 あと少しだった。 あと少しで扉に届いた。
なのに。 警報が鳴って。 研究員達に囲まれて。 全員再び牢屋へ戻された。
しょう
ないこが無言で壁を殴る。
ifも悔しそうに舌打ちした。 悠佑は鉄格子を睨む。 ほとけは絶望したような顔をしていた。
すると。 研究員が数人現れる。
研究員
冷たい声だった。 全員が顔を上げる。 研究員の視線はほとけへ向いていた。
研究員
研究員
その瞬間。 ほとけの顔から血の気が引いた。
ほとけ
声が震える。
ほとけ
研究員は淡々と言う。
研究員
研究員
ほとけの身体が固まる。 ないこが怒鳴った。
ないこ
ifも鉄格子を掴む。
まろ
だが研究員は無視する。 鍵を取り出した。 牢屋を開けようとする。 ほとけの呼吸が乱れ始める。
その時だった。 別の通路から。 鎖の音が響く。 ガチャ…… ガチャ……
全員が振り返る。 そこには。 りうらが立っていた。 手首には鎖。 顔色は真っ白。 足取りもふらついている。
それでも。柵越しにほとけの前に立った。
りうら
掠れた声。 研究員が眉をひそめる。
研究員
りうら
りうらは珍しく強い口調だった。 震えているのに。 立つのも辛そうなのに。 ほとけを庇うように前へ出る。
りうら
りうら
全員が息を呑んだ。 ないこが叫ぶ。
ないこ
りうらは振り返らない。 研究員を見る。
りうら
ほとけ
今度はほとけだった。
ほとけ
でも。 りうらは少しだけ笑った。 その笑顔は。 どこか諦めたような笑顔だった。
りうら
全然大丈夫そうじゃないのに。
りうら
いつか(作者)
♡20000越えありがとうございました!🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉
いつか(作者)
いつか(作者)
いつか(作者)
ほんといつもありがとうございます✨✨✨✨✨✨✨
いつか(作者)
いつか(作者)
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コメント
3件
お久だー✨️✨️ なんか涙出てくる....🥲 もう少しだったのにっ!! 🐤くんどうなっちゃうんだろ...💦 続き楽しみ!!
ああ、もう、読んでて胸がぎゅーってなりました……。りうらが「代わりならいる」って言ったところ、本当に切なかったです。自分が犠牲になるのが当たり前みたいな顔して笑うから、余計に苦しい。ほとけを守ろうとする気持ちと、自分を大事にしない感じが重なって、読んでて泣きそうになりました。あと少しで届きそうだった脱出も悔しすぎる……。次、どうなっちゃうんでしょう。本当に気になります。