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週末
ぶるーくとシャークんは 2人で出かけることが多くなった
きりやんは研究が佳境とかで 本日は休日出勤
きりやんが留守なのは都合がいい
なかむは部屋を出て階下へと向かう
向かったのはきんときの部屋
今の気持ちを聞いてほしかった
一歩踏み出すきっかけがほしかった
なかむはゆっくりとドアをノックする
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きんときからそう返事が返ってきて
時間を置かずにドアが開けられる
出てきたのはスマイルだった
2人が一緒にいることなんて 想像に容易いのに
それを失念するほどに 自分の気持ちに余裕がなかった
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なかむは慌てて踵を返すが
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微笑んで スマイルは真向かいにある 自室のドアノブに手をかける
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そう言うと なかむはスマイルの腕を取って
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とスマイルの背中を押す
スマイルは 出てきたはずのきんときの部屋に 再び押し戻された
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そう問われなかむは素直に頷いた
そして堰を切ったように 溜まりに溜まった気持ちを爆発させる
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よほど鬱憤が溜まっていたのだろう
なかむは一気にまくし立てた
黙って聞いていたきんときとスマイルは 顔を見合わせて
ごもっとも
と言わんがばかり苦笑いを浮かべる
なかむは大きく息を吐いた後
膝を抱えて座り直すと その膝に頬を埋めた
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歯に衣着せぬきんときの言い方に
スマイルは彼の袖を引いた
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スマイルは心配そうな眼差しで チラッとなかむを見た
なかむは膝に顔を埋めて
黙ってきんときの言葉を聞いていた
しかしゆっくりと顔を上げて
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と呟くように言った
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きんときは背を伸ばしながら天井を仰ぎ
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と息を吐く
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スマイルも頬杖をついて 困ったように片頬を膨らせた
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なかむの言葉に きんときは記憶を駆け巡らせる
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いろんな事が発覚したあの日
確かにきんときはそう漏らした
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なかむからの質問責めを受けて
きんときとスマイルは困ったように 顔を見合わせる
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きんときはスマイルを見て スマイルは軽く肩をすくめた
ここで全てを隠すのも 妙な感じになってしまうかもしれない
互いにそう思っている
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2人の馴れ初めを大っぴらに語るのは 憚られる事なのだが
『きんとき自身が困らない程度に語る』
それもなかなか至難の技だった
きんときは苦笑いを浮かべて 改めてなかむに向き合った
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なかむの言葉を聞いて
過去の自分に呆れたように きんときは苦笑いを浮かべた
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元来好奇心旺盛のなかむは 2人の馴れ初めが 気になって仕方のない様子
きんときに話の先をせがんだ
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困ったように眉を下げたスマイルは チラッときんときの顔を見た
きんときも心配そうにスマイルを見る
言いよどんでいるスマイルを見て なかむは悟った
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さすがに隠すことができなくて スマイルは渋々頷いた
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なかむは困ったようにため息をついて テーブルに頬杖をつく
そしてスマイルの顔を見た
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その質問にスマイルは口をつぐんだ
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代わりにきんときが横から口を出す
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きんときの言葉になかむは 納得したように頷く
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ため息をつきながら なかむは天井を見上げた
きんときのスマイルの馴れ初め話は
無事に終わった
と思っていたのに
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なかむは簡単には引き下がらなかった
コメント
2件
うおー！！続きが出てる！ありがとうございます😭 やっぱ断ったら友達に戻れないかも…とか色々一人で考え込んじゃう🐼さん、解釈一致です。そして🎤🙂の馴れ初めに食いついてきてなかなか引き下がらない🐼さんも解釈一致ですね。ありがとうございます。ここからの医者の展開がどうなるのか…！楽しみです😊 いつも楽しんで読ませていただきます！インフルも流行ってきましたね…。体調には気をつけてください！また次回も楽しみにしております♪
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