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レトさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!なんでよぉ!うっしー!今すぐ!思い出してぇ!
今回は少しお話が長いです!(短編とは←) それにしても🦀さんはどうしちゃったのかな…?🐮さんは思い出せるのか!?私もうふふワクワクしながら書いております!一緒に是非ニヤけましょう!←え
更に数日後
あの日からレトルトは、 俺によく絡むようになっていた。
日常会話を話しに来るのも、 挨拶をやたらしに来るのもそうだが
スキンシップも多い。
腕に手を回してきたり 肩を組んできたり
ぐいっと顔を近づけてくることもある。
そして毎回言われることがある。
なんなんだ…
🦀
昼ご飯、 中庭のベンチで買ってきたパンやおにぎりを 食べようとしたところにレトルトはやってきた。
🐮
🦀
ベンチの背もたれに両手をついては 俺の顔を見ながら話しかけてくる。
…忘れてはいない。あのこと。 本当はいつも気まずい。
🦀
でもいい。
そう、俺はもう少しで実習期間が終わる。
そうすればもう考えなくて済む。
🦀
くしゃりと笑うその笑顔が、 いつも胸を苦しめる。
不覚にも…可愛いと思ってしまうから。
🦀
🐮
そう、これが毎回言われること。
なんのことだかさっぱり分からない。
🦀
🐮
なぜ俺の高校の頃を思い出させようとしているのかは 正直よく分からない。
本当に覚えていない。
高校3年生の記憶。
なぜ、思い出させようとしているのかも 分かっていない。教えてくれない。
でも大体こういう時、こういう話をするのは 多分…
🐮
本当はどこかで会ったことあるのか…?
🦀
毎回この返しをされる。
じゃあなんで…
そんなに悲しそうな顔をすんだよ…
密かに思い出そうとしている。
どこかで会った事あるのだろうか。
でも会っていたら覚えていそうなんだよな。
だってこんなに…
🦀
また可愛らしい笑顔を向ける。
こんなにこの子の笑顔を見ると胸が痛くなるんだ。
抱きしめたいと、
抱きしめて離したくなくなるだろうなと
こんなにも思うんだから。
🦀
🐮
考え事をしていたせいで言葉が詰まる。
🦀
🐮
携帯の待受画面をレトルトに見せる。
🦀
目をキラキラさせて画面を見ている。
ドキドキと鼓動が早くなる。
この子といると調子狂うな…
🦀
聞こえるかどうか微妙な声でボソッと呟く。
え?今なんて…
思わずレトルトの方を見る。
🦀
🐮
気のせいか…
今元気そうって聞こえたような…
モヤモヤと胸に残るものを抱えたまま、
もうすぐで鳴るチャイムを気にしながら
レトルトと教室に戻った。
翌日の夜
今日は昔から仲の良い連れと飲みに出ていた。
歳は離れてるが家族ぐるみで仲が良い。
🥷
🐮
カチャンッ
2人のグラスが当たり綺麗な音が鳴る。
あ~
仕事終わりの酒、うめぇ……
明日は土日に入り学校も休み。
部活などは見ていないため、 休みにしてくれている。
🥷
ガッチマンはお兄ちゃんみたいな存在。
🐮
学校の話をすると必ずちらつく、レトルトの事。
🥷
ガッチマンはまじまじと俺を見ながらもう一口 ビールを口に運ぶ。
俺も一緒にもう一口飲む。
🥷
🐮
変なとこに入ってしまい、むせてしまった。
🥷
焦りながらも布巾で溢れたビールを拭くガッチマン。
🐮
🥷
ヘラっと笑う。
長い付き合いだからか、すぐ見抜かれる。
🐮
🥷
🐮
俺はレトルトの話をした。
勿論、あれを見たのは軽いキスってことにしたし、
あれ以来レトルトの声を思い出して毎晩抜いてるとか
レトルトの笑顔を見ると苦しくなるとか
そんな事は話していない。
軽く、ふんわり、大雑把に話した。
🥷
眉間にシワを寄せ、 何やら難しい顔をしてまた一口飲む。
🐮
🥷
うーん…と2人が首をひねり考える。
🥷
🐮
多分…言わない。
🥷
それもそうだよなぁと首を縦に振る。
🥷
🐮
何か見透かされてる気がする…
🥷
ニヤニヤと楽しそうにしながら酒を飲む、 ガッチマン。
ガッチマンには同性の彼氏がいる。
だからなのか…やはり見透かされてる気がする。
🐮
動揺を隠すために注文した料理を食べながら お酒を飲む。
🥷
🐮
🥷
ちょいちょい茶化されながらも、
久々に飲んだお酒に酔いながら
懐かしい話もしながら楽しい夜を過ごした。
翌日
教育実習終了まで、残り1週間
時間はあっという間に過ぎ、 あと1週間になっていた。
朝、担任が出席を取り朝礼をしている中
俺はふと違和感を感じる。
あれ…?いない。
レトルトがいなかった。
先生達
あぁ…休みか…
……
いやいや!!別に寂しくねぇし!
なぜか心の中で1人ツッコんでいた。
放課後
いつもより長く感じた1日が終わった。
しかしどこか味気なく、あっけなく終わる。
いつもいつも、
どこにいても付いてきて、
周りをちょこまかとうるさいのがいないと
こんなにも時間は長いのか…
女子生徒達
生徒の声に足が止まる。
🐮
女子生徒達
🐮
可愛く包まれたクッキー。
女子生徒達
なにやらモジモジとしている生徒。
あ、これ…この感じ知ってる。
🐮
よそ行きの笑顔を作る。
女子生徒達
目をキラキラさせて、可愛らしい笑顔を向けられる。
うん、女の子でも可愛いと思う…大丈夫…
🦀「せんせーって面白いねっ!」
なんで…
ふとレトルトの笑顔がよぎる。
女子生徒達
🐮
生徒の言葉で我に返り、 手をヒラヒラさせて職員室へ向かう。
元気なかったか…?俺…
なんであそこでレトルトを思い出すんだよ…
男子生徒達
すれ違う生徒に挨拶をされる。
🐮
🦀「せんせー」
また…
ズキンズキンと痛む胸を抑える。
寂しいのか?俺…
あいつの呼ぶ「せんせー」が妙に脈を打つ。
さっきの女の子も、可愛らしい笑顔をしていた。
でも…
レトルトはもっと、 俺の心を揺さぶる程の可愛さだった。
好き、なのか…俺は…
ドクンドクンッ
自覚をし始めるとうるさくなる鼓動。
そっか…もう、認めよう。
明日会ったら確かめよう。
この高鳴る鼓動の理由を。
そう思うと、 早く会いたい気持ちになった。
翌日
いつも通りの朝礼が始まる。
俺は真っ先にレトルトが座る席を見る。
いない…
なんでだよ。
先生達
今日もか…
また長くなる1日が始まることにガッカリした。
認めた途端これだ…
折角……いや待て
俺が思い出してないから…?
自分の感情よりもまずは、 勝負だと言われていた話を思い出す。
俺が思い出せるまでわざと欠席なのか?
俺の最終日に登校してくる可能性が高い。
なんて何の根拠もない思考を巡らせる。
いいよ、思い出してやる。
もう担任の話も耳に入らず、 ただただ高校時代の人たちを思い出す。
誰の連絡先を知っていて、 誰に連絡がつきそうか考えていた。
職員室
自分の机に戻るなり、 すかさず携帯を取り出す。
連絡先を片っ端から眺めていく。
何人か連絡がつきそうな人に連絡をし、 休みの日に複数人別の時間に会えるようこじつけた。
なにか…なんでもいい。
何を自分が忘れているのかすら分からない。
でも…
あんな悲しそうな顔するんだ。
絶対、何かがある。
なにか少しでも希望を期待していた。
結局、レトルトは俺の教育実習最終日まで 登校することはなかった。