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朝から体育館で監督の声が体育館に響く
そして……
この子の声も……
中野瑠花
可愛い声が体育館に響く。
瑠花ちゃんは2ヶ月前に入って来た子
黒尾鉄朗
中野瑠花
夜久衛輔
中野瑠花
犬岡走
中野瑠花
山本猛虎
中野瑠花
何時も皆に囲まれ、信用され、愛されてる。
だから皆気付かない
中野瑠花
一条○○
マネの仕事なんてひとつもやってくれないと言う事
体育館の外に出れば
中野瑠花
一条○○
瑠花ちゃんお決まりのセリフ
そう言って戻って来たことは無いし、ジャージは畳まれて無い
なんでかな?
瑠花ちゃんがマネの仕事やらない理由って何
全員僕がやってくれると思ってるから?
いや、
でも1番最初にマネの仕事はきちんと教えた
瑠花ちゃんだって、分かりました!
って、笑顔で言ってくれた
ただの面倒くさがり?
全て忘れちゃう、おっちょこちょい?
一条○○
毎日毎日、こんな事ばかり考える
あの子なら、スポドリを運ぶ時
重たいと言う単語を口にすれば
男バレの人が手伝ってくれるはず
だって愛されちゃんですもの
そして、注意してもやらないのがあの子
あぁ、今日も2倍の仕事が待ってます。
スポドリをやっと体育館の入口まで運んだ。
一条○○
毎日言ってるな、この言葉
でも流石にあの人数のスポドリを運ぶなんて死闘だよ。
肩が痛い
……毎日運んでるけどさ
バイトでも料理運ぶのに結構肩使うからなぁ
昨日も12時まで働いたからかな?
身体中が痛いったら痛い
一条○○
中野瑠花
いきなりひょこっと現れた瑠花ちゃん
一条○○
中野瑠花
愛されちゃんの特権ね
一条○○
それだけ言いさっき来た道を戻り職員室に向かう
後ろからは皆さんの為に作って来ました!と可愛い声が聞こえる
これも何時も通り
瑠花ちゃんは何時もそうだ
スポドリを作るのは僕、運ぶのも僕
だけど、皆にスポドリを配るのは瑠花ちゃんが毎日やってる
…………1番疲れる
作る方の仕事をやって欲しいんだけどさ。
やってくれないのが、瑠花ちゃん
一条○○
当たり前の様に皆、瑠花ちゃんが作ったスポドリと思って飲んでるんだろうな。
そんな事を思いながら、記録表を貰いに行った
一条○○
大きな溜息をし、机に顔を伏せた。
毎日朝から筋トレした気分で学校です
一条○○
午後練は何のメニューやるんだっけ?
それと、タオル畳まなきゃ
後瑠花ちゃんが畳んでくれなかったジャージ
スポドリの粉はどれくらい残ってるかな?
それと、
一条○○
部活じゃ無いのにこんなに部活の事ばっか考えてる
やっぱバレーが好きだから?
皆のバレーしている姿が好きだから?
まぁ、瑠花ちゃんが入ってから、皆のバレーしている姿なんて、仕事ざんまいだから余り見れないけどさ
瑠花ちゃんが入る前は……皆、マネの仕事は凄く大変だからって手伝ってくれた
けどマネは2人になり、皆の心配も消え、手伝わなくなった。
それが普通だと思う
けど、マネが2人居ても、仕事するのは1人
1人でやると言うのは負担がでかい
でも、こうやって、毎日休む事無く仕事は完璧にこなしてる。
もっともっと黒尾さん達をサポート出来るよう頑張りたい
今、僕が瑠花ちゃんの事で何か言ったら部を乱すかもしれない。
だから言わない
……僕が我慢すればいいの
予鈴がなり、授業全てが終わった
周りの人達は一斉に帰る支度をする。
今から午後練
早く行って準備とスポドリ作らなきゃ
そう思い、バックを持って体育館へ向かおうとした瞬間
一条○○
視界がぐらりとなった。
ふらついたが、近くの机に手をついて倒れそうになったのを阻止した
一条○○
……疲れてるのかな…寝不足かな?
最近目眩をする事が多い
まぁ大丈夫だ、大した事無いし
せめて今日のバイトは早く帰らせて貰うか、
そんな事を思いながら体育館下手な向かった
中野瑠花
黒尾鉄朗
夜久衛輔
山本猛虎
犬岡走
中野瑠花
黒尾鉄朗
一条○○
体育館で聞こえた会話
その会話に違和感しか無かった。
瑠花ちゃんはマネの仕事なんかやって無い。
大変な事なんて無いよ、力仕事は僕だし
瑠花ちゃんは何時もスポドリを配る事
声援してるだけだよね?
何処かのファンと変わらない様な気もする。
後は黒尾さん達と楽しく話してるだけじゃん
苦労なんて言葉全く無い
感謝される必要なんてあったのかな?
……でも
一条○○
何時もありがとうって……
僕も言われてみたかったな
午後練を終えて、急いでバイト先に向かう
バイト先の看板が見れてば呼吸を整えてお店に入る
一条○○
と、僕が挨拶すればすぐに
店長
そう言いながら厨房から顔を覗かせる店長
一条○○
ここの店の店長は凄くいい人だ。
店長
一条○○
辺りを見ればちょうど忙しい時間帯でお客さんいっぱい
一条○○
さぁ今日もラスト、頑張ります
一条○○
10時30分をまわった所で時計が目に入った
そろそろお客さんも減って来たし上がってもいいかな?
部活中に目眩起こす訳にもいかないし、少しでも早く寝た方がいいよね。
一条○○
店長
一条○○
店長
と、こっちに手を振ってくれたが、その手には粉が沢山
注文なんて入って無いのに…なんで?
店長の所に行くと
一条○○
店長の手元には材料が沢山
店長
一条○○
店長も子持ちな訳だし、そんな遅くまで残っちゃ駄目なのに
一条○○
店長
一条○○
結局12時に帰宅
バイトを終え、家に帰ったが
ママ
パパ
パパとママのの声が部屋に響き渡る
それを見た瞬間に
一条○○
パパとママに向かってそう言った
すると
ママ
パパ
一条○○
一応、喧嘩はやめて欲しいからって言う意味も込めたんだけど、通じないんだ
見てるのが嫌になり、自分の部屋に一目散に行った
小さく、小さく耳に残るママとパパの声
これも何時と同じ
家に帰れば、喧嘩、喧嘩
もう離婚なんて話も出てきてる
娘の意見は何も聞いてくれない
今はもう娘なんて思ってくれてないのかも
ママはもう全部嫌になって家事しなくなる時多いし
パパは家に帰って来る事は余り無い
2人が揃えば、すぐ喧嘩が始まる
もう嫌なの
優しいパパとママじゃないって思うのが嫌。
まだ2人は昔みたいに優しいって……信じたいじゃない。娘だもの
けど、そんな僕の気持ちとは裏腹に増えていく喧嘩
お互いに暴力が出ないかヒヤヒヤしてる
前は僕が殴られたけど
そんな2人を見てるのが嫌だから、バイトでお金を貯めて1人暮らしをして、傷つかない生活を送りたい。
一条○○
思わず、仲が良かった頃の写真が目に入った
笑っているパパとママと僕
そして、この写真を見て……この時に戻りたいなんて思っているのは毎日
いつか、また3人で笑えますようにと、そう思っているのも毎日
朝、体育館の鍵と部室の鍵を開ける為朝早くから学校に行く
マネの交代交代で
今日の当番は瑠花ちゃんだけど、絶対やらないから、僕が行く
つまりは毎日鍵当番
何時も5時に起きて、そこから支度して、電車に乗ってバスに乗って6時半に学校に到着した
そして体育館の鍵を開けて次に部活の鍵を開ける
何時もこんなに朝早くから誰も居ないからそのまま普通に男バレの部室で着替えようとした瞬間だった
一条○○
肩をあげてらすげぇ痛み
これ筋肉痛じゃ無くて肩痛めてるんだなって最近分かった
年取ったもんだなぁ
自分で言うのもあれだけど、眠さと肩の痛さは誰にも負けないと思う
寝てる時間は4時間
12時に帰って来ても、お風呂に入ったり課題をやったり、サーブの記録表まとめてそれが終わったら僕の1日は終わり
これが毎日
一条○○
でも、大丈夫もう慣れた。
最初は体も追いついてこれず
辛い時もあったけど迷惑かけたく無いし、部を乱さない為に我慢した
全部はバレーしている皆の姿が好きだから
それだけの為にどれほど体が悲鳴をあげていても尽くす
そう思い部室から出た時だった
孤爪研磨
一条○○
ドアを開けたら、研磨君がいた
珍しい、今日は早い。何時も遅いのに
なんて疑問に思いながらも
すれ違った時だった
孤爪研磨
一条○○
孤爪研磨
一条○○
孤爪研磨
そう言って研磨君とは反対方向に向かおうとした時
一条○○
視界がぐらりとなった
またか、最近頻度増してるな
何とか手すりに掴まって倒れないようにした
研磨君は僕が目眩する前に部室に入って行ったからよかった
一条○○
目眩も落ち着いたから、今度こそ体育館へ
孤爪研磨
そう呟いた声は誰にも聞こえない
ただいま、研磨君と2人でネット準備中
たわいもない話をして、肩の痛みなんて忘れる程楽しい
アップルパイが好きと言うこと、授業中起きてるのが辛いと言うこと
こんなに研磨君と話した事無かったからなんか不思議
それに、何時も1人でやってたから…楽だな
そう思いながら準備をしていると勢いよく、
後ろから体育館の扉が開く音がし、研磨君と僕の視線は扉に向けられた。
そこには
中野瑠花
と、はねている髪の毛を手で抑えてる瑠花ちゃん
…本当、その髪どうなってんの
瑠花ちゃんが鍵当番の日何時もはねてんじゃんか
お寝坊さんにも程がある
もっと、せめて言うのなら
体調が悪かったのでとか、他の言い訳すればいいのに
ずっと同じセリフだよ?一昨日も聞いたんだよ?
瑠花ちゃんなら、体調悪いだけ言えば皆から心配されるだろうし、愛されの特権使えばいいのに
一条○○
中野瑠花
孤爪研磨
中野瑠花
一条○○
研磨君と仲のいいやり取りをただただ見てるだけだった
……あぁ、さっき僕と話している時とは研磨君、対応違うなぁ
その……なんて言うのかな?
気を使わない話し方
本当に……
瑠花ちゃんと僕の違いは毎日毎日、思い知らされるばかりだ。
黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
夜久衛輔
海信行
孤爪研磨
そう瑠花ちゃんに続いて来たのは黒尾さん達
……………今日早いな
そしてすぐに瑠花ちゃんの異変に気づく
黒尾鉄朗
そう言いはねてる毛をひょいひょいと、揺らす黒尾さん
夜久衛輔
海信行
山本猛虎
中野瑠花
あぁ、はねてるのなんて珍しくなんて無いのに、一昨日もはねてましたから
って思っても黒尾さん達が普段練習に来る時間は本来はもっと遅いから
来た時には何時も髪の毛が綺麗にセットしてある
瑠花ちゃんとご対面しているからかな
……今日は来る時間が早いからはねっ毛瑠花ちゃんと、初めてご対面だよね
まぁ、そんなはねっ毛瑠花ちゃんですら、皆から可愛がれるんだもん。 なんでもありだね、瑠花ちゃん
今の貴女には幸せって言う言葉が1番似合うな
まさに………理想って言うのかな?
一条○○
貴女は我慢をした事がありますか?
黒尾鉄朗
コーチ
朝練が終わり、コーチに挨拶に行ったら、突然の発言
しかも1週間後にあるらしい。
なんともいろんな高校が来るということで宮城からも来るらしい
大きな合宿なんて珍しい
いろんな高校が来るなら…マネは他にもいるから瑠花ちゃんが働かなくとも少しは楽かな
どうしよう、久しぶりに喜べるかも西谷達にも会えるのかな?
去年、出会って凄く面白い人達だった
それに黒尾さん達が話してた変人コンビも見てみたい
これでも元バレー部だから凄く興味がある。
考えるだけでワクワクしてきた こんな気持ち、凄く久しぶり
嫌な事ばっかだけど、いい事もあるものなのかな?
なんて思っていると、
コーチ
聞いた瞬間に言葉を失った。
中野瑠花
瑠花ちゃんも嘘でしょっていう顔をしている
一条○○
あぁ、世の中意地悪で、嫌な事ばっか
そう思ったら
コーチ
一条○○
皆の視線は僕に向けられた。
コーチ
一条○○
そう言ってくれたコーチ。 凄く嬉しかった、こんなチャンス滅多に無いし、行きたい気持ちは強いから。
行けれるとなって、物凄く、凄く嬉しいよ
………でもね?
そう思ってくれているのはコーチだけなのかも
黒尾さん達が少し、納得いかない顔がそれは思い知らされた。
そして
黒尾鉄朗
コーチ
夜久衛輔
1番言われたく無い事を言われた。
一条○○
なんでかな?胸が痛い
中野瑠花
さっきとは違うの
期待してる顔だよ?瑠花ちゃん
夜久衛輔
山本猛虎
中野瑠花
黒尾鉄朗
一条○○
何時か来ると分かってて恐れてた質問
なんで質問しているの? こんな質問意味無いよ? だって、だってさ
一条○○
あんな、瑠花ちゃんを行かせてあげたい。なんていう会話されちゃあ、
僕だって行きたい
なんて言えないよ
皆が望んでるのは瑠花ちゃん。 僕なんかじゃない
コーチ
中野瑠花
一条○○
あぁ、僕が思っているより皆が瑠花ちゃんを思う気持ちは、大きかったらしい。
そして気付いた。 我慢した事ある?じゃ無いの
黒尾鉄朗
黒尾さん達が我慢させないようにしてるの
……合宿の日は……バイト入れよっと
瑠花ちゃんの喜ぶ声が耳に残った
一条○○
やっとバイトの休憩
三連休ということでお客さんはいっぱい
えそんな三連休に僕がシフト入ったから、店長も助かったみたいだ
朝から夜まで、ずっと働く。けど嫌なんて思った事はない。
家を出て行きたいから頑張っているし、 家に帰りたくないからバイトを夜遅くまでしてるっていうのも理由の1つ 僕からしたらバイトは逃げ道だ
一条○○
ふと目に入ったカレンダーを見れば皆が合宿に行ってから2日がたったと言う事が分かった
……明日、帰ってくるのか
一条○○
瑠花ちゃんは…僕に何を話すのかな? 楽しかった? いろんな人と仲良くなった? 譲ってくれてありがとうございます? まぁ、どれにしろ聞きたく無い
って思っても 部活中黒尾さん達と合宿について話すんだろうなぁ
嫌でも耳に入って来るんだ それに、スポドリを上手く作れているとは思えないな。1回もやった事無いし
一条○○
これで黒尾さん達が自然に気付いてくれればいいのに
そしたら僕の苦労は減る
まぁ、だけど皆から愛されてる瑠花ちゃんがそんなんだったとバレたら
あんなに可愛がっている訳出し、部は乱れると思う。春高だって近いのに
って、バレる訳ないか 瑠花ちゃんが困ってたら皆助けに行くし
中野瑠花
とか言えば初めから教えてくれるんじゃない
黒尾鉄朗
夜久衛輔
とかで片付きそうだし そこはね、愛され特権使って免れるよね笑
なんて考えていると、
店長
と、フライパン片手の店長 あれ?また忙しくなったのかな?
一条○○
エプロンのリボンを結び直して、ご注文をとるメモを片手にお座敷の方へ向かった。
聞き覚えのある声が聞こえたのは気のせいだ
一条○○
宴会場のお座敷の所には靴が沢山、埋め尽くされてる
正直、襖までどうやって行こうかどうしようってぐらい悩んでる。
しかも見た事あるような靴ばかり
あぁ、嘘と言って欲しい まさか?まさかね
ここら辺の近くでやるとは聞いてたけど流石に居ないよ、ここにはご飯は毎回マネが作ってるし…… 食べに行くなんて無いよな
うん、きっとそう 注文、早く行かなきゃ 違う人達だったら迷惑になるし
襖に行くまでに少しだけ靴を踏んずけてしまったけど、気にしない
冷静に、何時もように
一条○○
武田一鉄
目の前には眼鏡をかけた大人しそうな人
一条○○
烏野の……監督さん……武ちゃんだ……
絶対そうだよね なんかホワホワしてる感じしてるって前の合宿で印象だったもん
え?……てかここでご飯食べるのか?
武ちゃんの後ろで騒いでいるのは見た事ある人達
瑠花ちゃんが笑ってるのが見えた。 黒尾さん達と
……なんだ楽しそうだね 胸が締め付けられたが気にしない 気にしてたら拉致があかない
一条○○
そして見た事無い人達 見た事無いのは…宮城の人達かな?あれ。
なんか凄い騒がしい人が居る 楽しそう……だよね…絶対
瑠花ちゃんも皆、皆 夢中になってて僕に気付いて無いもん
1人ぐらい気付いてくれたっていいのに、なんか寂しいな
……それにしても…なんでこんな所に
と、思いながら烏野の監督 武ちゃんと見つめ合ってると
武田一鉄
一条○○
武田一鉄
一条○○
僕には関係無い 僕は今バイトをしているんだから この人達は合宿のご飯中 参加して無い僕には関係無い 参加する権利すら、奪われた僕には。 そう………………関係無いの
武田一鉄
武ちゃんが注文するものを言っていたけど色んな事が頭に駆け巡ってて、ちゃんと聞き取れたか不安だった
一条○○
黙々と野菜を切っていく 流石あの人数、食べる量も凄いや 注文の量もとんでも無い
三連休ということで僕と店長以外、シフトに出る人は少なかったし、出たとしても早く帰る人が多かった 気付けば僕と店長だけ
まぁ、でもバレー部の貸切になったらしいし 他のお客さんは居ないからバレー部の方の料理に専念出来る 店長も慣れた様子でどんどん作っていく
……これなら思ったよりも早く出来るかな? なんて考えるながら野菜を切ってけば
日向翔陽
影山飛雄
日向翔陽
一条○○
野菜を切るのに集中していたせいか気が付けば目の前には人がいた
1人目はオレンジ色の髪の子 もう一人はサラサラ黒髪の人
ここの店は料理している所が見える様になってる。……けどこんなガン見する人は珍しいなぁ
そう思っていると
店長
と、少しだけ気になったのかまたもやフライパン片手に登場して来た店長
……坊主って
日向翔陽
影山飛雄
坊主がそんなにショックだったのか名前を教えてくれた。 大丈夫坊主じゃ無いよ
店長
日向翔陽
影山飛雄
一条○○
なんだろ、 褒められた事無いから不思議な感じ
店長
と、背中をトンッと軽く叩かれる すると
日向翔陽
影山飛雄
2人の目が輝いた
一条○○
中々の強豪だったんじゃ無いかな?自分で言うのもあれだけどさ
日向翔陽
店長
影山飛雄
一条○○
自分でもよく分からなかった 直感で決めてしまった、思ってしまったから あの人達に目を惹かれたから 思い出すのは部活見学の日 凄い印象に残ってる
一条○○
影山飛雄
日向翔陽
一条○○
黒尾さん達がバレーしている所を見て強く、強く、強く。
成長していく貴方達が見たいって思った その姿に惹かれた
周りの部活より一生懸命な所 1人1人、真剣にやってる練習姿は凄くカッコ良くて……
一条○○
影山飛雄
日向翔陽
一条○○
マネの仕事を完璧に行い。 皆が安心して練習出来る環境に、不安が無いよう支え、 例え瑠花ちゃんがあんなんでも耐えるの。
皆が楽しく、バレーをする為なら我慢だっていくらでもする。
そんな時
店長
美味しそうな料理が目の前には並べられた さぁ運びに行こうか
一条○○
横には大量な料理を運んでくれる日向と影山
何回も往復しないとだったから助かったよ ホントに感謝
日向翔陽
夜久衛輔
一条○○
今、夜久さんと日向が重なった
瑠花ちゃんが来る前に夜久さんに日向と同じ事を言われた。
……懐かしい……なぁ
今はもう何時も…皆瑠花ちゃんばっかだから…二度と…そんな事言われないかと思ってた
一条○○
影山飛雄
一条○○
大量なスポドリを何時も1人で運んでるからね
影山飛雄
一条○○
日向翔陽
影山飛雄
一条○○
あぁ、なんだろう
一条○○
日向翔陽
羨ましい
僕…………皆の助けになってる?
こんな部員に想って貰えるマネさん…僕とはなにが違うのかな?
こんなに我慢してもまだ何か足りないの? 足りないものは何?
一条○○
気付いた時には襖の前にいた
一条○○
そう襖を開ければ、賑やかであった
そんな中に料理を運んで行く。 黒尾さん達は気付いて無い。
殆どの人は1箇所に集まってトランプを真剣にやっている
つまりはその名に音駒もいる 気付かれる事なんて全く無い このまま、料理を運んで早く逃げよっと
日向達の手伝いのお陰もあってどんどん並べられていく料理
流石店長、美味しそうなものばかりだ
日向翔陽
影山飛雄
そんな料理を目の前にして今にもつまみ食いしそうな日向
一条○○
日向翔陽
一条○○
2人の前にケーキを出す
日向翔陽
影山飛雄
口々にそう言ってくれたから嬉しかった
一条○○
このケーキは僕と店長が考えたオリジナルケーキ
まだメニューに載ってなくて試作品ばっか作っていたがつい最近完成して、誰かに食べて貰いたかったとこだった。
日向翔陽
影山飛雄
日向翔陽
一条○○
確か、日向達は高一って言ってたなぁこんなに後輩と話すって珍しくて、なんか楽しい
……この2人に1番最初に食べて貰えるなら嬉しいかな
なんて思っていると
及川徹
木兎光太郎
赤葦京治
と頭上で聞こえる声
視線を上げて見れば知らない人が3人
日向達の……先輩?なのかな?
一条○○
よく分かんなくて?マークを浮かべていたら
及川徹
そういった
青葉城西って強豪校じゃ無いっけ? 宮城だ…
そしてそれに続いて
木兎光太郎
赤葦京治
梟谷も強豪校だし
一条○○
服装見たら分かるかも知れないが
及川徹
一条○○
そう言い瑠花ちゃんを見る 相変わらず、楽しいご様子だ
及川徹
木兎光太郎
赤葦京治
及川徹
木兎光太郎
及川徹
赤葦京治
木兎光太郎
赤葦京治
一条○○
及川徹
と、笑いながら及川さんが言った時だった
影山飛雄
一条○○
ケーキを褒めて貰えたのは良かったがその前に言った言葉に引っかかった
そしてそれに続き
日向翔陽
一条○○
木兎光太郎
及川徹
一条○○
赤葦京治
一条○○
一条○○
赤葦京治
木兎光太郎
赤葦京治
そう赤葦さんが言うと スポドリが怖いのかショボンとしてしまった ……そんなに不味いのかな?
なんて思っていると
及川徹
木兎光太郎
一条○○
木兎さんに手を引っ張られ呆気なく黒尾さん達の所へ
木兎光太郎
黒尾鉄朗
木兎さんがいきなり、大声で名前呼ぶから 黒尾さんが持ってたトランプが散らばって
…まぁ、そんな無残なトランプに視線はいってなくて黒尾さんの視線に写ってるのは僕だ
黒尾さん以外にも、夜久さん達や研磨君、勿論瑠花ちゃんの目にも
あぁ、どうしよう、なんて言おう……そう悩んでいると
及川徹
音駒3年
中野瑠花
木兎光太郎
及川徹
黒尾鉄朗
一条○○
そう言われ黒尾さんに手を引っ張られる
…どうしよう、普段瑠花ちゃんばっかでこんな事言われるの珍しいから…ちょっと嬉しい
少しだけ、瑠花ちゃんに勝った気分。 なんて思っていると
中野瑠花
瑠花ちゃんはムスッと少し頬を膨らませ僕と黒尾さんの繋いでいた手に横から入って来て僕の手を弾き出した
夜久衛輔
海信行
中野瑠花
黒尾鉄朗
一条○○
黒尾さんの言葉を聞いた瞬間頭が真っ白になった
及川徹
中野瑠花
一条○○
この通りだった 何が少し瑠花ちゃんに勝った気分よ…… 全く勝ってない そんなに瑠花ちゃんが大切?
1年間、支えてきた僕はあっさり譲られ 来てまだ2ヶ月の新入りの方を優先する。 経験より、支えてきた時間より大切なのは 可愛さ?癒し?
……あぁ
瑠花ちゃん…僕の上を行くんだもん …本当、先輩大好きだね…… 僕が入る隙間なんて無いや
一条○○
僕は選ばれなかったマネ 行く権利すら貰えなかったマネ バイト中の人
今の音駒の公式マネは 貴女だよ、瑠花ちゃん
僕の努力はこれからもその先も意味無いの ……ただひたすら我慢するだけ
一条○○
……もう、いいや 部員からだって、瑠花ちゃんからだって何か言われても、もう何でもいいよ……
自分より瑠花ちゃんが優先されたのは事実
あの後、僕は最終日参加する事になり、今日の朝早くから
一条○○
ひたすらスポドリを作っています。
……何なのこれ……
作っても作っても減らないよ!?
ふと横を見れば、まだ空っぽのスポドリ入れが大量にある。
あぁ、運ぶのも大変そうだ。
まぁ、まぁね? そりゃそうですね
梟谷と青葉城西、2校のやつを作ってるんだもん
労働になる事は分かってた事だ それを承知でここに来たんだから、弱音は吐かない
自分の仕事を完璧にこなす この2つをモットーに頑張るか
そう気合いを入れ直し、作っていると
中野瑠花
一条○○
もう駄目だ。気合いは一瞬で消えた。 何時もの可愛らし声で僕に話しかけたのはなるべく1番に会いたく無かった瑠花ちゃん
本当にさ……もうほっといてよ……
貴女は会っても自慢しか聞かないから嫌なの
一条○○
中野瑠花
一条○○
思わず「え」なんて言ってしまった。
だって、さ? スポドリ作った事無い瑠花ちゃんだよ? 作れるのかな?
チラッと横を見てみれば鼻歌を歌いながら、不器用ながらも一生懸命作ってる瑠花ちゃん
一条○○
あれ、作れないと思ってたんだけどなぁ
今回の合宿の為に作り方覚えたとか? 黒尾さん達に作れないってバレたら大変だから?
それとも黒尾さん達に作り方教えて貰った?
「分からない」の一言さえ瑠花ちゃんが言えばすぐに教えてくれるから?
瑠花ちゃん…………どっちなんだろう…………
まぁ、僕からしたら、どっちも嫌だから詳しくは聞きたくない
最後のスポドリを入れ終わり、
一条○○
と、いい籠を持つ
……なんつー重さ ……だけど…… 瑠花ちゃんの前で辛い顔なんかしないから
中野瑠花
瑠花ちゃんの視界に入らなくなった瞬間籠を下ろす。
一条○○
流石2校分 体育館まで辿りつけるかな?
目の前には体育館の扉
あぁ、どうしよう 嬉しい過ぎて頭どうにかなっちゃいそうです
や、やっと
一条○○
手のひらを見てみれば籠を持っていた部分に痕がついていた。
そしてヒリヒリして痛いです
何時もやっているとはいえ、流石に量が多かったし、何より籠2個持ち
肩が痛いし、腰痛いし、手のひら痛いし……
もうやりたくないって思う。
…………けど
体育館外からでも聞こえる バレーボールの音と掛け声
これを聞くと皆も頑張ってるんだから、僕も頑張らなきゃだって、毎回思う
…………だから
どれほど愚痴が出ても体が痛くても頑張れる
一条○○
痛む体で籠を持ち、体育館の中に入った
……その瞬間だった
及川徹
一条○○
体育館に入った途端及川さんが居て突然「おバカちゃん」と言われた。
……なんでおバカちゃん?なんかした?
てか唐突過ぎるって
一条○○
((ヒョイッ
一条○○
僕の聞いた質問は華麗にスルーされ、持っていた籠を取られてしまった。
そして
及川徹
一条○○
そう言い、及川さんは籠を置き僕の手をとり、手のひらをじっと見つめる
手を広げる度、痛むのがわかった
一条○○
豆なんて、できてなんぼのもの
及川徹
一条○○
及川さんから手を離しサッと見えない様にした
及川徹
一条○○
結構前からある豆は音駒での仕事でついたものだと思う。
毎日毎日、重たいものを持ってるからついちゃったんだ。
あんま変に思われたく無いからとっさで隠しちゃった。
一条○○
及川徹
一条○○
それだけ言うと及川さんは練習に戻って行った
及川徹
岩泉一
及川徹
岩泉一
及川徹
岩泉一
及川徹
一条○○
最後の1枚を畳み終わり、綺麗に並べる。
目の前には畳まれるジャージ 梟谷と青葉城西の物だ
自分で言うのもあれだけどさ、凄く綺麗に畳めてるよ。
今は皆、外でスイカ食べてるから体育館には誰も居ない
少し遠くまでは耳を澄ませば小さく声が聞こえる。
楽しそうだな……
さっきまで騒がしかった声も今では寂しく感じるくらい
及川さん達に誘われたが僕はスイカを食べには行かず、体育館に残る事にした。
まだマネの仕事が残っているし、
まぁ、瑠花ちゃんはお構い無しで行ったぽいけどさ。
さっきチラッと様子見れば応援ばっかでマネの仕事は余りやって無い様子だったし……
一条○○
ほら。言わんこっちゃない
視線に入ったのは音駒の畳まれて無く散乱しているジャージ
あれじゃあ、日向や木兎さんが踏んで滑って転ぶ可能性が大きいよ。危ない、部員が怪我したらどうするの?
そう思えば早いもの 着々と音駒のジャージも畳んだ
一条○○
そして丁度、畳み終えた所で皆の声が聞こえて来たから。
何も無かった様に梟谷の所へ戻った。
音駒の皆は…瑠花ちゃんが畳んだとかって思うんだろうな。
黒尾鉄朗
そう言い、ジャージを眺めるキャプテン
夜久衛輔
海信行
夜久衛輔
それに続いて口々に部員 そして
中野瑠花
と、笑顔で言う瑠花
本当は誰が畳んだかなんて知ってる 扉の影からたまたま見えてしまった。 バレないのならば、いっそ自分の手柄に……
勿論、その嘘には誰も気付かない
いや、気付かれないと思われていた。
黒尾鉄朗
山本猛虎
海信行
夜久衛輔
しかし……
孤爪研磨
バレないと思われていた嘘に 気付いてしまった人がいた。
木兎光太郎
一条○○
木兎光太郎
一条○○
木兎光太郎
及川徹
練習は終わり、各校皆自主練をしていて、僕は皆の自主練を眺めていた……だけだったが木兎さんと目が合った瞬間。それが誤ち。さっきの事を言われてしまった。
一条○○
木兎光太郎
一条○○
木兎光太郎
赤葦京治
と床に座ってる赤葦
あぁ、そう言えばさっきからずっとトス上げてたな……そりゃ疲れるよね。しかもぶっ通し木兎さんが疲れて無いのが不思議過ぎる
木兎光太郎
及川徹
影山飛雄
日向翔陽
何処から湧いてきたのやら
一条○○
及川徹
突き刺さるのは赤葦さんの「頼む」という暑い視線
それに続いて日向と影山と木兎さんのキラキラ視線
あぁ、とんでも無い断れない状況に陥っていた
この視線の中僕は断れる……訳ない
まぁ、少しだけ…1回だけ…なら
一条○○
僕だって1年近くトス上げて無いから感覚なんて鈍ってる
上にボールが上がるかも分からない
木兎光太郎
一条○○
流石エースだ
一条○○
手を少しだけプリプラと揺らし、手首を馴らす。 少し離れた所には、ギャラリーの人達と助走を何時でも始めれる木兎さんの姿
いつトスを上げてもいい状況
数回深呼吸をし、及川さんに合図を送ればボールが投げられた。
少し手前で真上に上がるボール 体育館の電気が少し眩しい
そして
「懐かしい」と凄い思った 自分のトスを上げる先にはスパイカー
この感じ覚えてるよ 大好きな感覚
木兎さんがもう入って来てる
……少し早めの____________ドンピシャ狙い
手を伸ばせば、ボールの感覚が指先に伝わった。
黒尾鉄朗
夜久衛輔
山本猛虎
孤爪研磨
中野瑠花
((パシィン!!
耳に響くはボールが床に叩きつけられた音
そして
日向翔陽
影山飛雄
木兎光太郎
日向達の声が耳に響く 周りからも通りすがりの人に拍手される
一条○○
木兎光太郎
及川徹
赤葦京治
一条○○
感覚、まだ残ってる
一条○○
そう言い自分の手を見つめた
黒尾鉄朗
一条○○
体育館外で座って只今休憩中
久しぶりに肩とか以外で体全身使って動いたな……
明日、肩だけじゃ無くて全身筋肉痛になってそう
最初はトス上げるのは1回きり、なんて言ったけどいつの間にか自分からトス上げたいと思ってた
やっぱり…僕自身もバレーが好きなんだな
日向達の変人速攻?も、目の当たりにしたけど凄いの一言しか無かった
とにかく楽しくて、楽しくて、数ヶ月間、味わって無かった感情が溢れ出した。
最終日……来て良かったなぁ…… なんて思ってたその時
一条○○
飛んでも無いこと忘れてた…… やばい、やばい
バレーばっかしててマネの仕事やってない!
すっかり忘れてた、スポドリやらなきゃ 急いで体育館に向かった
一条○○
体育館の扉前まで行ったが立ち尽くすしか出来なかった
木兎光太郎
白福雪絵
雀田かおり
一条○○
扉越しでも分かる 知らない声の人が居る 女の人?……誰……だろう
それに何故かこの扉を開けちゃいけない気がする 手に力が入らない
一条○○
って何言ってんの早く行かなきゃ
手に力を込めて扉を開ければ
白福雪絵
雀田かおり
と、可愛い女の子2人
少し状況が理解出来ないで居れば
赤葦京治
と赤葦
雀田かおり
白福雪絵
一条○○
休みだなんて聞いてたからもう来ないのかと思ってた
赤葦京治
木兎光太郎
雀田かおり
一条○○
違う僕の場所じゃ無い 境界線がある
本来のマネが来たら僕の役目は終わり 夢もこれでおしまい
木兎光太郎
赤葦京治
さっきまで○○が居た所を見ても○○の姿は無い
白福雪絵
雀田かおり
木兎光太郎
赤葦京治
白福雪絵
一条○○
あの場に居るのが嫌になって体育館から何も言わずに出て来てしまった。
そしてそのまま荷物を持って合宿所から出た
…マネが戻ってきた以上僕が居る意味は無い
もう少し、少しだけ あの人達のマネやりたかったな…なんて
飛んだ我儘だよね
青葉城西の方にも岩ちゃん?と言う人が居るし、「何時もは梟谷のマネが手伝ってくれるから」
そう及川さんが言っていたし、僕がいなくても大丈夫だ
いつもの梟谷と青葉城西の練習に戻るだけ
一条○○
もう……関わり無いのに…… 何でかな?凄く、凄くね?… ……胸が痛い
理由は分かってるよ? 羨ましくて仕方が無いんだよね
「2人が来てくれて良かった」 「お前らが居ないと大変だった」
あんな風に言われて、思われてて マネの存在が大事だって はっきり、言われてて
会って2日しか経ってない僕でも痛いくらいわかったよ
烏野のマネも愛されてて皆、瑠花ちゃんみたいに愛されてる
なのに、なのに……
一条○○
僕は何にも思われて無い 誰よりも我慢して、仕事してるよ? 瑠花ちゃんより努力してるよ?
存在が大きいって……思われてる?
僕が居なくても変わらない?
我慢し続けるのも……辛いんだよ?
黒尾鉄朗
一条○○
譲って欲しく……無かったよ……