テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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7色の愛.

第19話 - ❤️💚

206

2024年05月20日

#WESTꓸ

#ジャニーズWEST

#BL

ｓｏｒａ. @活動終了 .

・かみしげ・死ネタ表現有

︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎

俺らが付き合ってから1年経った。

その記念日というのは俺の彼女の誕生日。（笑）

俺が神ちゃんの誕生日に告白したら、「最高な誕生日プレゼントやわ笑」って喜んでくれてん。

1年が経った今日も誕生日を祝うため、一緒に買い物を行く約束をした。

今は待ち合わせ場所で待機中

重岡.

神ちゃん遅いなぁ、

普段は5分前行動するくらい時間に厳しい人なのに。

ﾌﾞｰﾌﾞｰ

重岡.

ん？

電話が来て番号を見たら非通知設定の表記。

重岡.

誰やろ…

少し恐怖を感じたが一応出ることにした。

重岡.

もしもし..??

『もしもし、重岡さんで間違いないでしょうか？』

重岡.

そうですけど、

『重岡さんのご知り合いと思われる神山さんという方が事故に合ったみたいで、病院側からご連絡させて頂きました』

重岡.

へ、..？

事故..？

『容態がかなり危険な状態なので、今すぐ病院にお越しいただきたいのですが…』

重岡.

えっ、い、今すぐ行きます！！

信用できひんかった。

だって今朝までおはよ。って電話越しでも伝わるような優しい笑顔で話しててんで..？？

ただ、″容態が危険な状態″という言葉だけに引っ張られて、俺は幸いな未来を祈りながら走った。

︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎

重岡.

はぁ、はぁ..すみません、神山の連れなのですが..、

『重岡さんですね、今も神山さんは生死をさ迷っていて大変危険な状態です。意識が戻る確率は正直言うと半分も占めないですが、どうかお祈り頂けると…』

重岡.

うそ、…

『今は手術中なので、終わり次第またご連絡させて頂きます』

重岡.

わかり、ました…、、

俺はこの待ち時間に色々なことを考えていた。

何で神ちゃんがこんな目に遭わなあかんかったのか、運転手は何をしていたのか、俺が待ち合わせなんてしなければ神ちゃんは痛い思いをしなくても良かったんじゃないか…。

どうしてもネガティブな思想に陥ってしまう。

神様は不平等や、何もしてない、ましてや誕生日で年に1度しかない日に事故に遭わせるなんて。

重岡.

神ちゃん...ｯ、

俺はただこの約2時間、ずっと永遠の未来を祈るしかできることはなかった。

︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎

重岡.

あっ..、！

手術中の赤いランプが消灯した。

重岡.

あ、あの、神山は..！！

『最善を尽くしましたが、搬送されたときには既に意識がない状態でして、...申し訳ございません。』

申し訳なさそうに歩く医者の後に、横たわって白い布を被った神ちゃんが運ばれてきた。

重岡.

かみ、ちゃ…、嫌や、神ちゃん！
なぁ、意識戻して、1人にせんといて..ｯ、、

『ご遺体は部屋にお運びしなければならないので、ここで最後になります、』

最後に布をとっても良いと許可が出て、俺ら2人きりにしてくれた。

まだ現実を見たくなくて、信じたくなくなかった。

重岡.

うｯ、..いやや、神ちゃん..ｯ、、

白い布を取ると神ちゃんの顔はもう青白く、ようやく現実を見せられた気がした。

顔や身体は痛々しい傷ばかりで、見る度に怒りと哀しみの涙が溢れてくる。

重岡.

なぁ、なんで神ちゃんがこんな目に遭わなあかんかったんかなぁ、、

聞き取りにくい鼻声で話しても、いつものように返事はしてくれない。

重岡.

返事くらい、してぇや..ｯ..、

手を握ると、赤ちゃんのように暖かかった肌は氷のように冷たかった。

重岡.

神ちゃん、愛してる。
どんな姿でも、離れても俺の大好きな神ちゃんやからな..ｯ、

自分で言ったのに、何だか別れを告げているように感じて、どんなに手を強く握っても握り返してくれることは無かった。

『重岡さん、大変申し上げにくいのですが、もうお時間が…』

重岡.

ぇ、い、いやまだ10分ほどしか、！

『ご遺体をそれ以上放置するのは禁止されておりまして、申し訳ございません…』

重岡.

そんな..神ちゃん、神ちゃん！！

俺があまりにも暴れるから、医者に押さえつけられた。この歳になって何やってんだ、神ちゃんにかっこいいとこ見せるって約束したのに..

重岡.

世界一愛してるから..ｯう″ぅ、..

その日はこれまでで1番泣いた日やった。隣に居た暖かいくて俺の大切な人が居なくなってからは、もう心の穴は誰も埋められなかった。

重岡.

俺、神ちゃん無しじゃ生きられへんって…、

その後泣き疲れて、いつの間にか意識が飛んでいた。

‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌ ‌‌‌‌ ‌

翌日から色々なことがわかった。

神ちゃんは酔っていた高齢者の男性にはねられたこと。そしてその高齢者は逃亡したということ。

流石に抑えられなかったけど、神ちゃんは俺が怒ることを望んでないって思ったから、俺はその人が早く捕まることを願っていた。

︎︎ ︎︎︎ ︎︎︎ ︎

事故から1週間後、警察から連絡が来た。

『容疑者を逮捕致しました。』

重岡.

ほんまですか..ｯ、

嬉しい反面、あまり喜べなかった。その人が捕まっても、神ちゃんは戻ってこうへんから。

どんなに償ってもらっても、奪われた命は帰ってこない。

そして病院からも連絡が来た。

『事故当日、神山さんが所持していたものをお届けしたくて、お越しいただけますでしょうか。』

重岡.

は、はい..、！

‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌　‌ ‌‌‌‌ ‌

重岡.

あの、重岡です…

『重岡さん、お待ちしておりました。こちらへ…』

足を動かすほど、鼓動が高鳴っていた。

神ちゃんが事故に遭っても手放さかったもの。

『こちらです、』

重岡.

なに、これ...

丁寧に引かれた布の上にあったのは、1本の緑色のバラと、1枚の手紙。

『お読みになって下さい、』

看護師さんが部屋を後にした。

重岡.

手紙…

俺らは手紙じゃなくて直接思いを言うタイプだったから、手紙なんて書いたことも貰ったことも無かったのに、

しげへもう付き合ってから1年か～時が経つのは早いな笑いつもは少し照れくさくて手紙は書かないけど、せっかくの記念日やし俺の誕生日やから書きます。（笑）まず、俺を彼女にしてくれてありがとう。毎日のように愛してるって言ってくれるの嬉しいで笑俺も言いたいけど、やっぱり恥ずかしさが勝って言えないから、あえてここで言うな。俺も世界で1番しげのこと愛してるよ。 jr.の頃一緒に居る歴が長いから話さなくても通じるのに、いつも寂しいって絡んできてたしげは可愛かったなぁ笑可愛かったしげは今では俺のかっこいい彼氏やねんで。信じられへんわ笑俺は可愛いとこもかっこいいとこも兼ね備えてるしげがほんまに大好きです！

あ、あと緑色のバラのこと話してなかったな笑緑色のバラの花言葉は、「希望を持つ」なんやって。しげは自分にストイック過ぎて知らぬ間に体調崩してることが多いから、自分をもっと大事にして欲しい。分かりずらかったら、俺を大事にしてくれてる以上に自分を大事にして欲しい！笑そういう思いと、単純に希望を持ちながら生きていって欲しい。俺の願いがこもった緑色のバラやから大切にしてな？笑最後に、俺は真面目にしげより愛が重いって思っとるよ。表に出てないだけで、めっちゃ愛重いから！！これからも、2人でいつかあの世に逝っても俺に負けへんくらい愛してな笑神山智洋より

重岡.

2人でって、先に逝ってもうてるやん…っ、

読み終わった頃には手紙が涙でしわしわになっていた。

手紙を読んだ直後はまた泣き崩れてしまって、家に帰った。

重岡.

神ちゃんがこんなことすんの珍しいなぁ笑

少し時間が経過して、神ちゃんの仏壇に話しかける。

普段は照れて愛してるとか言ってくれへんのに愛重いからとか書いてるのも神ちゃんらしい。笑

重岡.

バラ、綺麗やな…

緑色。神ちゃんのメンバーカラー。花言葉は希望を持つやったっけ、

重岡.