TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

もしも。

一覧ページ

「もしも。」のメインビジュアル

もしも。

1 - もしも。

♥

10

2022年07月02日

シェアするシェアする
報告する

あぁ、もしも。

この広い空を飛べたならば、 どんなに幸せだろう。

あぁ、もしも。

僕に勇気があったならば、 どんなに普通の暮らしができただろう。

あぁ、もしも。

生まれて来なければ、 苦しみなんて知らなかったのだろう。

どこへ行こうと消えない違和感。

絶対に逃げられない恐怖。

酷く突き刺さる周りの目。

僕はまるで、ヒトじゃないみたいだ。

否、まるでじゃない。

僕はヒトじゃないらしい。

この世界は輝き生きる地獄のようだ。

そんな世界で君に最初で最後の恋をした。

君も僕と同じだったんだね。

でも君は今、僕なんかより 辛い思いをしているのだろう。

それなのに、揺らがない笑顔をつくって。

なんともないフリをして。

僕はそんな君が大嫌いだ。

否、そんな僕が大嫌いだ。

助けてあげられない。

信用して貰えない。

弱くて脆い。

そんな僕が大嫌いだ。

この世界が優しかったのなら、 僕らは今頃どうしていたのだろう。

どちらにせよ、僕は君とは結ばれない。

結ばれてはいけない。

今、君は僕のことを見ているだろうか。

僕が手を振ったら、 振り返してくれるだろうか。

君と僕で微笑んだあの日はもう来ない。

幸せだったあの日々が 帰ってくることは2度とない。

今日も夜がやってくる。

白いシーツに雨が降る。

君のいないこの世界に向けて。

どうしようもない自分に向けて。

頼むからもう明日なんて来ないでくれ。

そう、どんなに願ったって

目を開ければ光がやってくる。

僕が欲しいのはこんな光じゃない。

見かけだけを照らす光なんていらない。

もっと、僕の大切な人を。

僕の心を照らしてくれるような光。

そんな光が差し込むのはいつだろう。

淡い期待。

消えない希望。

諦められない夢。

それを全て呑み込むような黒い現実。

このゴミはどこに捨てればいいのだろう。

あぁ、もしも。

話し出したらキリが無い。

ねぇ、見て。

空がすっごく綺麗だよ。

雲1つない、鮮やかな青。

この空はまるで、

僕らのアイみたいだね。

この作品はいかがでしたか?

10

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚