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ヴァローナ
瞼の向こうから、聞き慣れた声がする。 ゆっくりと目を開けると、そこは脱衣所のベンチだった。 ぼんやりと天井を見上げる。 それから、頭の下にある柔らかな感触に気が付いた。 視線だけを上へ向ける。 ヴァローナがいた。
ローゼ
ヴァローナ
ローゼ
ヴァローナ
ヴァローナ
ローゼ
ヴァローナは不思議そうに首を傾げている。 その顔を、いつもとは違う角度から見上げる。 物珍しい景色に、浮き足立つ自分がいた。 こんなふうに膝を借りることも。 近い距離で、何も警戒せず顔を見ることも。 今までなら、考えもしなかった。
ヴァローナ
静かな声。 真っ直ぐに、こちらを見ていた。 応えを聞くために、まだ銭湯から出なかったんだろう。 待っていたのだ。 自分が目を覚ますまで。 ずるいひと。
ローゼ
ローゼは手を伸ばす。 少し痛む背中を支えながら、ゆっくりと身体を起こした。 距離が縮まる。 ヴァローナが僅かに目を見開く。 そのまま。 唇を重ねた。 ほんの一瞬。 触れるだけの口付け。 顔を離すと、ヴァローナは目を丸くしたまま固まっていた。
ローゼ
ヴァローナ
見る見るうちに、その頬が赤く染まる。 先ほどまで自分を散々困らせた人物とは思えない。 ローゼは堪えきれず、ふっと笑う。
ローゼ
愛してるゲームで。 銭湯で。 何度も言葉を詰まらされた、その仕返し。 けれど。 今度は、逃げない。 ローゼは赤らむヴァローナを真っ直ぐに見つめた。
ローゼ
コメント
1件
もうっ……これはずるいですね、作者さん……! ヴァローナが膝枕で待ってたってところから胸がぎゅっとなりました。目覚めたら見知らぬ天井……じゃなくて彼の膝の上って、もう完全に少女漫画の特等席じゃないですか。それに「仕返しね」って、襲う側のローゼがこうも格好いいなんて反則です。触れるだけのキスのあと、真っ向から目を見て「好きだよ。私も」——この台詞だけでこのお話の空気全部変えてしまうの、本当に巧いなあと。二人の温度が変わった瞬間が、ドラマチックでとても好きです。
天海 らむね さぶの姿
#学園
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