桃赤 青黄
僕の帰る場所
分からない
本当に分からない
リビングで勉強している手を止めて
僕は目の前で弟の橙と
積み木で遊んでいるママを見た。
それはそれはもう穴が空きそうな程に。
すると視線に気づいたのか
こちらに目を向けて首を傾げた。
赤
黄
僕は口を尖らせると
座っていた椅子から立ち上がり
ママの隣のふかふかのマットに
腰を下ろした。
するとママは眉をひそめて僕を
頭のてっぺんから膝下まで
悔しそうに見た。
赤
黄
頬っぺを膨らませて
不貞腐れるママは
ほんとに可愛すぎる。
ぱっちりした瞳と
小さな鼻。
雪のような白い肌。
まず顔面が強すぎるのだ。
もう30代半ばというのに
授業参観では
絶対、お母さん美人だね、と
周りに絶対羨ましがられるし
知らない人に2児の母親と言うと
驚かれる
出かけるとすぐナンパされるし....
(息子の前で堂々とナンパされていた) 僕が弟に見られたのか....
まぁ、その度にパパが
ギッタンギッタンにしてたけど。
だからパパの居ない時の
ママのボディーガードは僕になっている (パパに凄く頼りにされてる)
この話は置いといて....
僕は凄く気になっている事がある。
黄
赤
黄
ガシャン
橙
橙が積み木を自分の方に倒した。
ママはすかさず手を入れて
積み木が橙に当たらないようにしていた。
赤
赤
黄
確かにパパはイケてるメンズだし
大手企業の偉い人だし
まぁ、優しい。
周りが羨ましがる程の
できた人間。
いわゆる勝ち組。
でもママにはデレデレで
なんというか見てて痛い。
しかも何かと学校で
行事があると必ず応援に来て
僕の名前を大声で呼ぶのだ。
小学生の運動会の徒競走の時
パパが大声で応援するから
凄く恥ずかしかったのを覚えている
入学式や卒業式では
すぐボロボロ泣いてたし
親バカというやつなのだろうか....
黄
橙がキャッキャっと声を上げて
僕の膝に座って
顔を覗き込んできたので
腕でしっかり抱きしめて
落ちないようにしてやる。
赤
黄
赤
くすくすと笑うママ。
笑ってる場合じゃないんだママ。
僕は真剣な話をしているんだっ!
赤
黄
噂をすれば
玄関のドアが勢いよく開き
スーツ姿のパパが帰ってきて、
ママを勢いよくギュッと抱きしめた。
桃
赤
ほらね....
こうやってすーぐ子どもの前で
イチャイチャする....
桃
橙
パパは僕と橙の髪をぐしゃぐしゃと
いつものように撫でた。
黄
僕はみだれた髪を不機嫌そうに整える。
するとパパは泣き真似をして
またまたママに抱きつく。
桃
赤
ママは手馴れた手つきで
パパのふわふわのピンクの髪を撫でた。
こんなことはまだ序の口で
隙あらばパパはママに
僕達が居る前でキスしようとする。
ママが思いっきりぶっ叩いて
いつも突き放してるけど。
赤
赤
黄
テーブルに広げた
参考書を閉じようとして
パパがある部分を指さす
桃
黄
パパは文句無しに頭が良いから。
仕事が休みの日は
たまに勉強を教えてもらう
桃
黄
僕は今絶賛高校受験期。
受けるところは結構偏差値が
高い所で。
ママもパパも
応援してくれてるから頑張れてる
ホカホカのポトフを口に運びながら
僕はあっと声を上げた。
黄
赤
ふわりと笑うママの横で
パパが眉をひそめた。
桃
黄
黄
桃
カタンと音を立てて落ちるスプーン
橙はパパの様子にびっくりしたのか
口の周りにご飯粒をつけながら
目をぱちぱち。
桃
黄
桃
赤
笑いが止まらないという様子で
ママは橙の頬っぺについた
ご飯粒を拭いた。
桃
黄
黄
僕は席を立ち、
ブツブツと文句を言うパパを
無視してお皿を洗面台に置く。
赤
黄
赤
黄
僕は頷いて部屋を
出ようとすると
キッチンに置いてあった
ママのスマホが鳴り始めた
聞いた事のない着信音
ママが立ち上がり
スマホを手に取ると
パパが怖い顔をして
ママを守るように電話をブチッと切った
黄
赤
桃
黄
パパは優しくいつものように
僕の頭を撫でる
するとママが急に明るい声を出して。
赤
桃
僕もそこまで子供じゃないから
何か隠されてる事くらい分かる
受験生の僕に
気を使ってくれているのだろう
なら僕は
深入りしない方がいい?
赤
黄
渋々また席に座る
この時は知らなかった
あんな事が起こるなんて
お待たせしました! 新連載です! なんか思いついたので書きましたw 私の理想の家族像....? 私の両親仲悪いので こうゆうの憧れますw
コメント
88件
連載ブクマ失礼しますm(_ _)m
初 コ メ 失 礼 し ま す っ 。 今 更 で 申 し 訳 な い の で す が ブ ク マ 失 礼 し ま す !
連載ブクマ失礼します(><)