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side_Hiloto
あの日から2年
高校最後の夏がやってきた
今年も誰からも誘われず 訪れた夏祭りの日
年々暑くなる気温の影響で 子供神輿は廃止 2日間行われる夏祭りは 静かなスタートを切った
俺は今からその夏祭りに 一人で足を運ぼうと思う
母
Hiloto.
母
Hiloto.
正直、誘おうと思った
でも、ただでさえ忙しい大学生活の 邪魔だけはしたくなかった
母
Hiloto.
僕が玄関を閉めたと同時に入った 先輩からの通知に気づくことはなかった
前と比べて少し少なくなった屋台
前は食べなかったいちご飴を購入し 先輩と僕しか知らないあの場所に向かう
前は、先輩に夢中で見れなかった 花火も改めて見るとすっごく近くて 綺麗で1人で来る花火も悪くないと 思ってしまった
昨年、先輩と会えたのは 僕の誕生日とクリスマスのみ
正直、付き合っているのか 分からなくなってきている
大学には可愛い女の子も いっぱいいるだろうし たくさんの人と交流して 価値観も変わると思うから
そんなことを考えていたら
いつの間にか点描画だった花火が 滲み絵に変わっていて
いつしかベンチに座って俺は泣いていた
side_Motoki
久しぶりに滉斗に会えると思い 家を尋ねたらまさかの不在
お母様が家にあげてくださった
母
Motoki.
母
Motoki.
今までそんなことしなかった滉斗がなぜ と疑問を抱きながら出してくださった 麦茶を啜った 刹那 空がぱーんと明るくなる
母
時刻は19時半
例年より1時間早い花火だ
母
その言葉を聞いて無意識に 展望デッキの方を見る
微かだが人影のようなものが見えて お母様に何も言わずに走り出した
side_Hiloto
僕はずーっと泣いていた
カラフルな花火には目もくれず 先輩のことはただの妄想に過ぎないのに 1人で不安になって勝手に
今すぐ先輩に会いたい
抱きしめて欲しい
キスをして欲しい
大好きって言ってほしい
遊びでもいいから
愛を囁いてほしい
Motoki.
あぁ、ついに幻聴も聞こえてきた、、
Motoki.
なんて都合のいい幻聴だろう
Motoki.
グイッと少し乱暴な顎クイをされたかと 思うと、2年前と比べて少し大人になった 先輩が真っ直ぐな瞳で俺を見つめていた
Motoki.
Hiloto.
Motoki.
Hiloto.
唇に柔らかな感覚が
俺、今、先輩にキスされてる、、、
して欲しいと願ったけど 実際にれたことはなく先輩の匂いが 直接頭に伝わってふわふわする
Motoki.
Hiloto.
Motoki.
Hiloto.
Motoki.
Hiloto.
Motoki.
Hiloto.
それから3ヶ月後
僕たちは近所の教会で結婚式を挙げた
流石に同級生の前でキスは出来ないけど 入場する直前、先輩がキスしてくれたから まぁ、変わりないでしょ!
2年前、告白されたあの場所で プロポーズされた僕
まだ、当たり前じゃないこの夫婦の形を 誇っていけたらきっと強くなれるから
明日もまた、先輩の声が聞けますように
すっごい終わり感が出ちゃいましたけど これプロローグ後編ですから! 今から始まりますからね!? お話の舞台は2年後 わかさんは20歳、もちきさんは22歳に なる年ですね!
それではまた次回お会いしましょう! ばいばーい!
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コメント
2件
この作品更新されるの楽しみでした、! もうほんと好きです、 プレッシャーになったらすまんなのですけど楽しみにしてます!