『不幸な君に数少ない幸福を。』

Episode6　心病

まだ誰もいない、孤児院の007号室

俺だけで使う、3畳の狭い部屋。

ベッドと机でやっと、というくらい。

……

あの後、見計らったかのように面会時間が終了して

連絡先を貰って帰った。

今更だけど、

こんな事が、許されていいのだろうか？

俺はmzを裏切った、見放した。

なのに、恨みの一つも言わないmzに

涙が出そうになるんだ。

なんで、あんなに優しいんだろう

もう少し嫌ってくれてよかったのに。

……嫌、

…もう、嫌われてるのかもしれない…

（ﾌﾟﾙﾙﾙ、ﾌﾟﾙﾙﾙ

電話、…誰だ？

✆を押すと、相手はakだった

…！あぶな、つまんなすぎて切るとこだった。

双極性障害。

活動的になる“躁”状態と

気分が落ち込む“鬱”状態を繰り返す精神病。

気をつけてーならわかるけど

見ててあげてね、ってなんだよ

…ああ、なるほどな。

自殺しようとすることがあるから

ちゃんと見てないとmzは死ぬよって言いたいのか…

話も終わったみたいだし切るか…

そう思って電話を切ろうと手をかけると

そういったakが、一方的に電話を切った。

♡100 （全然納得行かないので少なめ 今日は休みます… 明日続き！）