藤澤涼架side
fjsw.
レコーディングの日
キーボードを弾く。でも、指が絡まって上手く弾けない。
演奏に指が追いつかなくて、またミスをしてしまった。
スタッフさん1
スタッフさん2
fjsw.
最近、レコーディングのミスが目立ってきた。
なんでだろう。疲れてるのかな?
元貴には 「疲れてるの?無理しないでね」って言われてるけど、僕のせいでレコーディングを止めるのは嫌だから
寝る間も削って朝も夜も練習してるのに、本番になると指が動かなくなる。
なのに新しくなったスタッフさんは、 「もっとちゃんとやれ」って僕を怒るんだ
もっと、ちゃんと、やらないと。
スタッフさんからも、元貴たちからも見放されてしまう。
せっかくMrs.GREEN APPLEに入れてもらえてるんだから。
fjsw.
でも、指が思うように動かなくて
なんで?どうして?
なんで動かないの?
練習してる時はできたのに。
スタッフさん1
スタッフさんの怒った声が部屋に響き渡る。
こわい、
なんで、?
スタッフさん2
スタッフさんが僕の顔に顔を近づけてそういう。
生半可な気持ちじゃないのに。
ちゃんと頑張ってるのに。
朝も昼も夜も時間があれば練習してるのに、な。
目の前がぼやけてきた。
僕のズボンに水玉ができる。
違うの、泣きたいわけじゃないのに。
でも、悔しくて、悲しくて
スタッフさん1
だめだ。
溢れる涙が止まらない
ごめんなさいしか言えない。
コンコン
omr.
omr.
wki.
元貴と若井。
元貴と若井は泣いている僕を怒ることなく背中を摩ってくれた。
スタッフさんの視線が僕の背中に突き刺さる。
omr.
これ以上この場にいたくなくて、僕は元貴の言葉に頷いた。
wki.
外に出て風を受けながらぼうっとしていると若井に声をかけられた。
見た目も中身もかっこいい若井は、レコーディングでミスはなかった。
その隣で笑っている元貴も、ミスは少なくて。
僕だけが何回もミスして、レコーディングを止めていた。
wki.
wki.
omr.
omr.
若井と元貴は優しいから、僕にもそんなことを言ってくれる。
でも最近二人が、僕のことを本当に必要としてくれているのか、不安になる。
大きな喧嘩とか、そんなことがあったんじゃなくて、
でもMrs.GREEN APPLEに僕の存在って必要なのかな?って思う時がある。
疲れてるのかな
でも、所詮求められてるのは、“もとぱ”だよね
fjsw.
wki.
fjsw.
omr.
fjsw.
omr.
心配してくれる元貴に手を振って、僕は一人で歩き出した。
レコーディングルームの扉に手をかけた時、誰かの話している声が聞こえた。
スタッフさん1
スタッフさん2
あ、僕のことだ
スタッフさんの会話が、僕の耳に入ってくる。
聞いちゃだめ
きっと、聞いていいことなんてない
こんにちは✨
新作、『あの日の君は笑ってた』 涼ちゃん病みです
リクエストしてくださってありがとうございます✨
いいねと感想よろしくお願いします🤲
それではまた!
コメント
8件
初っ端からすごいです!!いつでも見れるようフォローしときます! いい作品になる予感がとてもしますね…!!
最高作品の予感!! 続き待ってます!!🍀*゜ご無理なさらず!!
リクエストした人です!!! とってもありがとうございます‼️