孤爪家の養子になりました

ワンクッション 地雷ちゃんは回れ右！ なんでも許してねん ⚠️誤字脱字注意⚠️

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私の幸せが壊れた日

それは何の変哲もない､普通の日だった

鳴り響く､やかんの中のお茶の沸騰した音

そう振り返った瞬間

ﾊﾞｼｬﾝｯｯ

沸騰して熱くなったやかんの中身をかけられた

あの時は､なんでって思った

私なにか悪いことしたかって

でも、今になって思う

この人も､いっぱいいっぱいだったんだなって

まだ4歳にも満たない子供を一人で育てて､少ない給料でやりくりしていたから

引き取ったのは自分のくせに

火傷跡は背中から腕まで広がっていた

あの年齢で生き残れたのは奇跡かもしれない

この後からだな この人が狂い始めたのは

毎日お酒に溺れて 私を見て見ぬふりして なのに私立の小学校入れるために朝から晩まで勉強させられて 叩かれて､蹴られて､暴言吐かれて､包丁投げられて

小学校受験､落ちたんだよね

その通りだ

受験に次なんてない

失敗したら終わり

この瞬間から､多分私は見捨てられた

いつもポケットの中には短くなった鉛筆とくしゃくしゃになった紙

押し入れの中には最初から懐中電灯隠して､閉じ込められても勉強した

そして

ねぇ、今あの子いないからぁ♡ え〜､ほんとにいいの？

あんな出来損ない『いらない』から！

押し入れの外から聞こえてくる母の喘ぎ声

毎日毎日男を連れ込んで 別れたら八つ当たりで殴ってくる

この生活が早く終われば済む話 自分が頑張れば元に戻ると信じてた 母さんも振り向いてくれると思ってた 父さんも帰ってくるって願ってた にぃとねぇも会いに来るって期待してた 望んでたこと､全部嘘だった

に…い､

た…す､けて

でれ、ない

よりによってあの子なんだよ